7.coffee break

2009年4月21日 (火)

教員のためのパーラメンタリーディベートワークショップ

つい先日、埼玉県市立浦和高校で行われました、教員のためのパーラメンタリーディベートワークショップに参加してまいりました。 感想をずらずらと・・・

まず、日本でディベート自体がまだまだ浸透していないのですが、文科省が述べる新学習指導要領においてはディベートやプレゼンテーションを習得することが勧められています。 これを受けて、これから英語の教員ならずともコミュニケーション能力のさらなる育成に向けて、ますますの研修が必要になってくることは自明の理でしょう。

パーラメンタリーディベートは、ディベートの中でも高度なディベート形式でして、アカデミックディベートのような準備はできません。 即効で(20分ぐらい)で一人が7分ぐらい話続けなければならないのです。 2対2のモデルディベートを披露していただいたのですが・・・

まず、4人の方のチームワーク(個性とも言えるのですが)がすばらしいのです。 ただのディベートに終始するのではなくて、モデルディベートを通じて、「パーラのディベートは面白いよ!」 という熱意が伝わってくるのです。 特に肯定側の最終反駁でそれが感じられました。

2番目の肯定側の女性の方は反駁してから第3プランについて述べるのですが、反駁がなんとかなんとかこらえて、第3プランは饒舌となり、反駁の難しさを物語ってくれました。 私も授業で少しディベートを教えているのですが、反駁がなかなかできるようになりません。 プロの方でも大変なのだから、高校生はさぞかしレベルが大変だと痛感したのです。 

男性の方は一人、否定側だったのですが、プロの余裕が感じられました。 ですが、ギャグが思ったよりもウケない時の 「やばい」 という感じや空気がけっこう個人的には面白かったです。 それでもさすがプロ。 その後の切り返しはすばらしい論理だったと思います。 圧倒されました。 

否定側のもう一人の女性の先生はやはりパーラの面白さを伝えたいという思いがあふれていました。 ベテランという感じがしました。 取り上げる具体例も、見事なものでした。

個人の主観的な考えが強くなり、聞いていて、「それってあなたの勝手な主観じゃないの?」 とつっこみを入れたくなることが多かったのですが、価値論題なので仕方がないのです。 普段はもっと難しい政策論題で戦っていると思います。 でもその中でどれだけ聴衆を引き付けるか? 楽しませるか? そんなことを4人とも考えていて、プロとしての余裕が感じられ、自分はなんて勉強が足りないんだろうと痛感した1日でした

こんなとこでしょうか? まだまだ感じた事はたくさんあるのですが、一つ言えることは、パーラは決して難しいものではなく、コミュニケーション能力の育成にとても役立つということです。 これからますます脚光を浴びることと思いますが、日本が世界レベルに追い付くためにも、こういったワークショップをどんどん活用していかなければなりませんね。

ちなみに、パーラの具体的なレベルアップには、以前私がこのブログで紹介した、「超人脳の作り方」 が最もくわしく書かれています。 ぜひ本屋で手にとって読んでみてください。 私も、もっと研究していきたいと思います。

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2009年4月14日 (火)

教育の進化

最近、数学や世界史を学習していたのですが、教育の進化はすさまじいものがあるということを認識させられました。 世界史を例にとってみましょう。 

 「タテから見る世界史」 (学研) by 齋藤 整

この参考書は、世界史においてまさに画期的なものだと思います。 世界史と言うと、山川出版の教科書で章ごとに学習していく、それは、エジプト・メソポタミアのオリエントから始まって、ギリシア・ローマ、中国を学習して、またゲルマン民族の大移動といった中世に戻るという順序を取ります。 

この勉強の順番は時代をまたがっているので、頭の中がこんがらがるのが普通だと思うのです。 (私が頭が悪いと言えばそうまでなのですが・・・)

世界史は比較的得意な方でしたが、時代がぐちゃぐちゃ、地域がばらばらに習うとどうしてもまとまりが悪く、かつ試験に出るところと言えば最後の近現代が中心になってきます。 ですから最初はいいのですが・・・ 後につらい勉強が待っているのです。

その点この本は、地域や国ごとにしっかりと一本の筋が通った形で学習させてくれます。 著者のもう1冊の 「ヨコから見る世界史」 と併用するとなおいいでしょう。 

私は、ズバリ、「教育の進化」 を感じざるをえません。 あのきつかった世界史の勉強が、本当にすんなりとしかも短時間で学習できるのです。 これを使わない手はないと思います。 

参考書や問題集を見てみると、古かったものでも良いものはいつまでも残っていますが、やはり確実に 「進化」 を感じます。 全てに通じるキーワードは、「知識を階層的」 にし、統合することです。 このブログで何度も述べていますよね? 

特に受験生の皆さん、世界史が大変だ!と思わずに一度手にとって、ざぁっと眺めて見てください。 きっと思ったよりも覚えることは少ないことに気づくと思います。 世界史を分かりづらくしているのは、時代がこんがらがることです。 しっかりと体系だって勉強しましょう!!!

私もいつか世界史の完璧ノートをまとめてみたいと思います。 今日は英語にあまり関係ないかもしれませんが、思考力を鍛えるという意味でとても重要な本を紹介しました。

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2009年4月 7日 (火)

第4回全国高校生ディベート大会 論題決定

さてさて、私が楽しみにしている第4回全国高校生ディベート大会の論題が決定しました。 

 The Japanese government should prohibit worker dispatching.
   「日本政府は派遣労働を禁止すべきである。 是が非か」

です。 昨今の派遣村のニュースは衝撃的でしたね。 本当に日本はどうなってしまうんだろう? と首をかしげたくなる状況です。 それを受けてなのか、今後ますます論戦が繰り広げられる労働問題についてのホットな話題だと思います。

勝間和代さんのブログはよく見させていただいているのですが、日本が危機的状況から脱出するために今やるべきことを若者が考え、明日の未来をしっかりと考えさせることがとても重要だと思います。 高校生にとっては自分の職業観を考えるとても良い機会となるでしょう。

正規雇用で事足りるのか? それともワークシェアリングのような代替案が必要なのか? 社会保障費との関係は? 本当にこの問題1つにありとあらゆる準備が必要になってきますね。 

本当に今から、ディベート大会が待ち遠しいです。 今年も高校生に感動させてもらいたいと思っています。


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2009年3月21日 (土)

Dive to Blue

さて、桜の季節満開がもうすぐそこという感じがしますが、頭の中は夏のことを考えています。 実は、私はダイビングが趣味なのです。 と言っても、今まで訪れたダイビングスポットはあまり多くはありませんが、しっかりポイントは抑えているつもりです。 また、技術的にはダイブマスターといったところでしょうか。  

海外では、パラオ(ブルーコーナー、ブルーホール等)、サイパン(グロット等)
国内では、与那国石垣渡嘉敷伊豆

今度行きたいスポットは、やっぱり小笠原でしょうか。 海外ではガラパゴスに行ってみたいと思っています。 ついこの前の正月には与那国に行って、そこで知り合った人たちとワイワイやってきました。 

ところで、ダイビングに行くと思うのが、そこでの仲間との会話がとても楽しいのです。 時には、ネイティブの人と出会って、英語でコミュニケーションをとることも珍しくありません。 この前の与那国では、アメリカ人やらオーストラリア人カップルやらで、留学よりも勉強になるのです。 本当は休日だから英語とはおさらばしたいのですが、そうは問屋がおろさないことが多いのは事実なのです。 

そこで、私がお勧めするダイビングの英語と言えば・・・

 「ダイバー英語」 (水中造形センター) by マリンダイビング

なかなかまとまっていて、「え! こんな表現で話せばいいんだ~」 と何気に勉強になることばかりです。 ダイビングができて、ネイティブと会話ができて英語の勉強にもなって、一石二鳥です。 まさにサバイバルイングリッシュ! 生きた英語とはこのことですよね。 

ちなみに、ダイビングに関してそれなりにくわしくなりたい。 せめて中級レベルから上級者の仲間入りをしたいと思っている方がいたら、次の本がお勧めです。 

 「スキルアップ寺子屋」 (水中造形センター) by マリンダイビング

この本は本当に痒い所に手が届くといった感じで、とても楽しくダイビングについて学ぶことができます。 オープンウォーターを卒業して免許を取ったら、購入してみるといいでしょう。 どんどん上達します。 世界のどこの海でも自信を持って潜れるようになると思います。 

私は今年は水中でのビデオカメラの撮影に挑戦しようと思っています。 今までフォトだけだったのですが・・・ 動画も撮ってみたいと思いまして・・・ 今から夏が楽しみですね。 

ところで、今までの最高のスポットと言えば、やっぱり 「パラオ!!」 ブルーコーナーでのドリフトダイビングを死ぬまでに一度は体験してほしいと思います。 人生観変わりますよ~ (ちょっと大袈裟かもしれませんが)  

P.S.  与那国では、ハンマーに一度も会えずへこたれました。 でも遺跡に2度も潜れて、とりあえず満足です。 ちなみに、ジャックマイヨール気分に浸りたいなら、映画 「グラン・ブルー」 と、「イルカと、海へ還る日」 は押さえておきましょう。 グラン・ブルーのジャン・レノ、渋いっすよ。

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2009年3月15日 (日)

NASA(ケネディ宇宙センター)

ちょっと coffee break なお話なのですが、数年前にフロリダのケネディ宇宙センターに行った時のことです。 なんといっても目当ては、スペースシャトル。 一度はあこがれますよね~ あぁ、死ぬまで一度でいいから宇宙に行ってみたい! 

このケネディ宇宙センター、フロリダに旅行したら一度は行ってみてください。 見るところがたくさんあって、本当に子供になってしまいます。 アポロ計画とは? 実際の宇宙服とは? 現在進行中の宇宙ステーション計画まで・・・

さて、英語に関係ないかと思いきや、そうではありません。 実はここのショップで売られているDVDがとても感動ものなのです。 

 「ケネディスペースセンター ギフトショップ

一応リンクとして、ギフトショップを貼っておきます。 この中のDVDはとてもためになり、面白いものばかりなのです。 ちなみに私が買ったのは、IMAXのSpace Station という作品。 実際に、スペースセンターで放映されている作品でした。 (現地で見て、感動してしまいまして、すぐに買ってしまいました。 音声のナレーションは、なんとあの トム・クルーズ!! 声がものすごくかっこいいです

ネットで見ると、私が購入したのはもう販売していないようなのですが、とにかく、NASAの技術はすさまじいものがあります。 その一部を垣間見るだけでも、ドキドキものです。 もちろん、英語のリスニングの勉強になります。  

それにしても、今やインターネットがあれば、わざわざアメリカに行かなくてもDVDが手に入る時代になったなんて! 本当に便利になりました。 

ちなみに、DVD以外にも、宇宙フードやら、キャップやら、いろんなアイテムを買うことができます。 ぜひ利用してみてください。 

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2009年3月 1日 (日)

東外大言語モジュール

東京外国語大学の言語モジュールという面白いサイトを発見したので紹介します。

 「東外大言語モジュール」 

さすが外大というか、英語だけでなく多くの言語を取り扱っています。 私は英語だけを覗いてみましたが、なかなかよくまとまっています。 e-learning なのですが、これから小学校や中学校でこうしたソフトをどんどん導入して学習が効率化していく様相を呈していますね。

あのコーパスで有名な投野教授も加わっています。 ぜひ無料でこうしたサイトがどんどん活性化し、次世代の英語教育が盛んになることを願います。 

何かコンピュータで面白い授業を展開したい先生(特に小学校が適しているのでは・・・)は、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか?

 

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2009年2月28日 (土)

日本人なら必ず誤訳する英文

最近ディスカバーから出版された良書です。 

 「日本人なら必ず語訳する英文」 (ディスカバー) by 越前 敏弥

越前氏は、ダヴィンチコード等の作品の翻訳を手掛けた名翻訳家です。 140問にも渡る誤訳しそうな英文がレベル順に並んでいて、とてもくわしい解説が施されています。

最後の10問の超難問を見て思ったのですが・・・ 

それらの問題の共通点をまとめますと、英語の構造を理解する問題と言えます。、具体的に言えば、等位接続詞や比較を用いたもの、またそれによって生じる省略、また、O(目的語)が長いので後ろに移動したものに代表される離れている語句の関係。 こういった点が難しい問題であり、且つ日本人が読めない点でしょう。

Reading を極めていくと、難しい問題は東大の和訳問題に代表されるように、英文全体の構造が分かるかどうか? 自分で英語というのはこういう言語なんだ! と説明できるかどうか? それに尽きるのです

著者は、現在のコミュニケーション傾倒への教育を非難はしないまでも、文法による訳読といった基本的な勉強を推奨しています。 私もこのブログで何度も述べてきましたが、精読なくして英語を極めることにはならないと思っていますし、筆者の意見に大賛成です。

もちろん4技能をまんべんなく総合的に学習し、英語を英語のまま理解することが最終目標ですが、その域に達するのに精読し和訳するといったプロセスを抜きにしては語れないということを声を大にして述べておきたいと思います。 

なお、こういった精読に関するくわしい解説、練習のための良書としましては、富田先生の

 「富田の基礎から学ぶビジュアル英文読解構文把握編」 

こちらもとてもためになります。 ぜひご一読あれ!



 

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2009年2月24日 (火)

ジョン・ファヴロー氏に感動!

オバマ大統領の就任演説にしても、勝利演説にしてもそのカリスマといい統率力といい、何か神がかり的な雰囲気を醸し出しているような気がしたのは、私だけではないでしょう。

私はビデオ(HDD)に録画して2回繰り返して見てしまいました。 米国民ではないのにそんな気がするのですから、自分がアメリカ民だと考えると・・・ 

ところで、Amazonでは各社からオバマ大統領の就任演説系の本が多数出ています。 英語の勉強としてとても良い素材だと思います。 ぜひ利用してみてください。 私も授業で扱いたいと思っています。 

さて、何と言ってもその演説の裏方。 ジョン・ファヴロー氏のスピーチライターとしてのすばらしさは演説以上だと言えます。 

 「ジョン・ファヴロー」 

ウィキペディアで調べると、オバマ大統領の自伝を絶えず持ち歩いていて、オバマ氏に成りきるそのプロ根性はすさまじいですね。 スタバで演説原稿を考えたという話を聞いて、私はハリーポッターの著者(J・K・ローリング氏)がカフェで書き上げたというのを思い出してしまいました。 

もちろんホワイトハウスに加わるのですが、将来は違った映画などの脚本を書いていきたいとのこと。 まだ20代ですので将来がそら恐ろしいです。 ものすごい大ヒット脚本家となり、さらなる大成功を収めることを期待してしまいますね!!

 

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2009年2月22日 (日)

酒井研の研究は面白い!

この間、TVで爆笑問題のニッポンの教養を見ていたら、東京大学 大学院総合文化研究科 相関基礎科学系の酒井教授が出演していまして、最近の研究について論じていました。 一応リンクを貼っておきます。

 「東京大学総合文化研究科 相関基礎科学系 酒井研

酒井氏は、英語力の個人差に関係する脳部位をMRIによって特定しました。 
これもリンクを貼っておきますね。

 「英語力の個人差に関係する脳部位を特定

とても面白い研究です。 これによって分かったことは、脳の中にそれぞれ言語を処理する部位があり、それらは単語や音韻、文法、文章理解といったように分かれていること。 そして、言語習得初期段階では、文法の働きを使うが、長期に渡ると段々と節約されていくということ。 つまり簡単に言うとこういうことです。

  英語初心者   脳の中の文法を処理する場所が大きく働く
            文を理解するのに時間がかる

                    ↓

  英語上級者   脳の中の文法を処理する場所があまり働かなくなる
            文を理解するのに時間がかからなくなる

また、小学校から英語を勉強したからといって、中学1年生から学習した人と学習レベルにそんなに差は見られないとの報告もされています。 あくまでも6年間によるスパンの中での結果だとのことです。 つまり学習開始年齢に差はないとのことです

この結果から英語の勉強方法にどんな革命をもたらすことができるでしょうか?

文部科学省は小学校からの英語教育を5年生から必修にするとしたばかりですが、教科書を見せてもらうと英語に対する抵抗感をなくそうという形になっています。 英語に触れる、楽しむことでの学習方法が中心になっています。 文法についてはあまり触れません

私の自論はこのブログで何度も述べた通り、英語の基礎である 「単語と文法」 がまずあるということであり、それをベースとした4技能の習得が望ましいと考えています。 それはどんな年齢から英語を学習したとしても同じです。 この酒井研の発表はそれを脳科学的にも裏付けるものなのですが・・・ 文部科学省の教科書は語順を意識したものでないとすると・・・ 

私が何を言いたいかはもうこのブログを読んできた方ならお分かりだと思います。 とにかく、英語教育に携わる者として、ぜひこういった研究を理解し、常に毎日の研修を絶やさぬようにしたいものですね。  

ちなみに東京大学 大学院総合文化研究科の問題については以前このブログでも紹介しました。 英語の問題は比較的簡単だと思います。 HPから過去問を入手できます。 大学生の方はぜひ未来の酒井教授に続くようがんばってください! 

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2009年2月21日 (土)

エル・ネット・システム

エル・ネットとは、文部科学省がインターネットを活用して、教育・文化・スポーツ・科学技術に関する学習コンテンツ(映像・音声やテキスト資料等からなる内容)や情報等を全国に提供する教育情報通信ネットワークです。 (文部科学省のエル・ネットとは? の説明からの引用です)

以下のサイトです。  

 「エル・ネット・システム」 

先日、プレコンの記事において、高等専門学校のプレコン2008のことについてブログに書きましたが、実はこの優勝者や2位、特別賞のチームのプレゼンテーションを見ることができます。 (時代は確実に進化していますね! それにしても優勝チームのプレゼンはすばらしい!の一言に尽きます。 感動しました)

このエル・ネットには様々なコンテンツが用意されていまして、将来性がとても高く、多様な教育、各学校が創意工夫を生かした実例をすぐに垣間見ることができるのです。 衛星による事業は中止になりましたが、このインターネットを介した通信技術の発達は間違いなく教育においても未来を変える大きな要素になることでしょう。

例えば、私は今回、第3回高校生ディベート大会を拝見しに岐阜まで出向きましたが、将来はテレビ会議なるもので、自分の高校にいながら大会に参加する。 あるいは、世界大会まで自分の国にいながらできるといった可能性まで秘めています。

もちろん人と人とのコミュニケーションですから、対面式がより伝わりやすく、また盛り上がるのは間違いないのですが、情報社会が進むこれからの世の中ではこういった情報の速さが場所を追い越す日が来るのは必然的でしょう。 それに予算面を考慮するとそのスピードはとどまることを知らないのかもしれません。 もうすでに各学校がどんどんインターネット上でアピールしています。 

 「英語」 と 「情報(コンピュータ)」 

この2つはこれからも教育のキーワードになることでしょう。





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2009年2月20日 (金)

プレコン

プレコンとは全国高等専門学校英語プレゼンテーションコンテストの略です。 次のサイトが参考になります。

 「プレコン2008」 

このサイトは、2008年の第二回の全国高等専門学校のプレゼンテーションコンテストのサイトです。 事務局は島根県におかれ、全国の高専の生徒たちが英語のスピーチとプレゼンテーションで競い合うといった形になっています。 

文部科学省がコミュニケーション能力を高める方法として、ディベートやプレゼンテーションのルールや表現を学習し、それらを実際に行うことを学習指導要領において明示しました。

プレゼンテーションはこれから社会に飛び出す若者にとって、例えば新技術の紹介する時等、とても役に立つ勉強だと思います。 また、OUTPUTの練習としてはもってこいといっていいでしょう。 

私は、Speaking に関しては、スピーチで自分の考えを述べることを基本として、プレゼンテーションディスカッションに発展し、究極にはディベートや交渉があると考えています。 この順でレベルがUPしていくでしょう。 1人よりも他人と話す方が難しいですし、論理的に聴衆を説得するディベートはさらに高度な次元の能力となるからです。

プレゼンテーションはスピーチに説明していくといった要素がさらに加わり、またパワーポイントを活用すれば、情報教育も学習でき一挙両得といった具合なのです。 

高専に限らず、普通科高校や工業高校等で課題研究の授業を行い、それを英語でプレゼンテーションするといった勉強はこれからますますその重みをましてくるはずです。 

簡単なプレゼンテーションの技術はぜひこれから若い人々にできるだけ早いうちから学んでほしいと英語教諭としては切に願うばかりです。



  

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2009年2月19日 (木)

教育再生懇談会

教育再生懇談会の議事録の内容には注目すべき点が多いことでしょう。 次のサイトを参考にしてください。

 「教育再生懇談会」 

このサイトの中での会議開催状況の中に合宿審議第2セッションがあり、ここでは日本の英語教育について審議が交わされました。 まとめると以下のようになります。

 ① 国家政策として英語教育を改善→予算の拡大のため、地域格差をなくす

    具体策としては、小学校1年からの必修、ALTの見直し等

   ② 教師養成・教材開発

   ③ 4技能の総合的発展のためのCEFR導入
    
また、英語の指導要領に文化的知識・国際理解だけでなく人格教育・道徳教育の育成を盛り込む(中国や韓国に倣う)等も議論されています。 

ちなみに、この対策が取られるベースとなっているのは、日本の英語教育が中国や韓国と比べて、危機的状況になっているという事実であり、保護者の90%が小学校からの英語教育導入を望んでいたり、ワーカーの80%がディベートやプレゼンテーションの授業をするべきであると考えているというニーズを考慮したものであるということです。

そこで、なんといっても①は日本の社会の構造改革(官僚を中心とした政治)が関係してきます。 縦割り行政ではなく、日本国家のプロジェクトとして英語教育を考えよう! ということです。 でないと、予算の規模が大きくなりません。 小学校5年生からというのも、予算の関係なので、1年生からにできないと言われています。 

我々教師が力量を上げていかなければならないのは、②や③でしょう。 研修制度をどんどん利用したり、CEFRを普段の生徒の評価やテストへと反映させたり、もちろん基本となる普段の授業を改善したりと、なかなか英語教員はこれからも大変です。 

ちなみに、CEFRとは欧州の英語力を図る言語共通参照枠といったものでして、6段階に能力が分かれています。 ちなみにこのブログで何度も紹介した、ケンブリッジ英検はまさにこのCEFRを導入しているテストです。 

もちろん国家をあげてのプロジェクトになり、センター試験や東京大学を始めとする入試問題がCEFRに倣いスピーキングも導入して試験をしたり、小学校1年生からの必修化、学習指導要領がさらに進化して、より厳しく語彙数や教科書のレベルUPが図られれば、日本の英語教育は大成功であり、よりグローバル化へと進展します。 

今回は、明海大学教授の、小池生夫氏と東京外語大の投野由紀夫准教授の二方が中心となっています。 この研究は投野氏が引き続いて行っていまして、英語教諭としては一番目が離せない研究となりそうですね。 

私は、この懇談会第2セッションの資料の全てに目を通しましたが、その研究のすばらしさに感動する一方で、普段からの自己研修を着実に行うことが大切だと痛感しました。

それにしても、日本の中学生が3年間で習う語彙(約1000語)を中国では小学校までで習ってしまうわけですから、そのレベルの違いは歴然としてしまうのは当然かもしれません。 グローバル化が進むと、日本の弱点が浮き彫りにされて良いことなのですが、英語の教師としては悲しい気がします。  

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2009年2月11日 (水)

加藤学園イマージョンプログラム

イマージョンプログラムの歴史は日本においてはまだまだ日が浅いですが、段々と浸透していく様子を見せています。 まず確認なのですが、イマージョン教育とは簡単に言ってしまえば、英語で他の学科(例えば家庭科とか数学)を教えるといったものです。 日本においてのさきがけは、加藤学園でしょう。 以下のHPを参考にしてみてください。

 「加藤学園イマージョンプログラム」 

加藤学園は、私が以前にブログに書いた、高校生ディベートトーナメントの第1回優勝校なのです。 まさにイマージョン教育の成果が表れたと言ってもいいでしょう。 しかし教える側としてみれば歴史にしても数学にしても全て英語で行うわけですから至極大変であり、またそのプログラムを精選する側としてみればその苦労はすさまじいものがあると思います。 

カナダが発祥だと聞きますが、まだまだ第2言語の習得についての議論はとどまることを知らず、このイマージョン教育についても賛否両論が分かれているといったとこでしょう。

ちなみにアマゾンで調べると、このイマージョン教育のはしりとして、以下のような書籍が参考になりますので、ぜひ手にとって世界の教育を知るという意味でも読んでみてはどうでしょうか? 私も通読しましたが、英単語の勉強だけでなく、むしろ世界の文化の勉強になったような気がします。 つまり、「アメリカではこのレベルで数学を教えているんだ~」 というような他国の教育文化を垣間見ることが、英語教師としてはとても大切なことだと思います。

皆さんも参考にしてみてください。

 「英語で授業を受けてみる(小学校編)」 (ジャパンタイムズ) by 中谷 美佐
 「英語で授業を受けてみる(中学校編)」  同上

その他にもイマージョン関係については同種類の本が多く見受けられますので、眺めているだけでもとても勉強になりますよ!



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2009年2月10日 (火)

交渉術

今回は英語というよりも、コミュニケーションのレベルUPとしての本を紹介したいと思います。

 「論理と心理で攻める人を動かす交渉術」 (平凡社新書) by 荘司 雅彦

荘司さんはその経歴(弁護士です)もさることながら、すばらしい本をいくつも書かれています。 この本は、人との交渉について書かれた本です。 

文部科学省が新学習指導要領において、プレゼンテーションやディベート、交渉に力を入れるように改訂しました。 この本は英語の交渉ではありませんが、まず一般的に日本語の交渉について理解したい人のためのものです。 様々なノウハウがつまっており、とても読んでいて勉強になりました。 

ちなみに、荘司さんの本は他にも勉強方法についてや中学受験について、時間の管理についての本が優れており、どれをとっても勉強になります。 仕事術の本も参考になりました。 

最近私は、新学習指導要領にならって、授業力としてはもちろんコミュニケーションを土台として・・・

 ① 英語での授業(タスク型だけでなく、グラマーも含めて)
 ② ディベート・プレゼンテーション・ネゴシエーションについて
 ③ 4技能を統合したコミュニケーション教育

また、自分の教科力については相変わらず、CPEとTOEFL等(特にOUTPUT)に力を入れています。 というか、必然的にそういう方向性になってしまいます。

また、単語の教え方や発音の教授法、イベント(ボキャブラリー、グラマー、レシテーション、スピーチ、ディベート、英語合宿等)の開催、イマージョン教育なども勉強課題です。 

もちろんその時ベースとなるのは、PISAやケンブリッジ英検、ETSなどのグローバルな視点です。 いかがでしょうか? 私だけでなく、英語教育に関わる方全体の、日本が歩むべき方向性だと思います。







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2009年1月25日 (日)

東大合格への英語

またまた、書評になってしまいますが、最近読んだ本の中ではとても良くできていると思った本です。 

 「東京大学への英語」 (データハウス) by 「東京大学への道」指導会

センター試験も終わり、受験シーズンとなると、本屋の中でどうしても大学受験系の参考書や問題集に目がいってしまいます。 何か面白い本ないかなぁ~と思って手に取ったのがこの本でした。 

この本は東大に合格した現役の方が作った東大英語に対するための解き方を伝授するための本です。 それも問題別に解説されていまして、各設問に対してどんな解き方をすればいいのか?、そのための勉強法は? そういった視点で書かれています。 また、実際の受験生の立場で書いた本ですので、とても真実味が込められています。 

また、すごいと思ったのは、決して妥協することなく、また威張ることもなく謙虚な気持ちで書かれているということです。 「東大の英語のレベルを超えたからといってその先にはまだまだ越えなければならない壁があり、英語を極めたことにはならないよ! だから、受験生の諸君、地道な努力を続けよう!」 という気持ちで後輩を励ましているのです。 

私の18歳の時と比べたら、なんというレベルの高さでしょうか。 ぜひ、自らの力に奢ることなく、世の中の人のために社会貢献していただきたいと思います。

ちなみにこの本とは異なりますが、私が考える有効な解答順序のモデルは以下の通りです。

 1.文法・語法問題(10分)
 2.英作文(15分)
 3.和訳問題(10分)
 4.リスニング(35分)(前もって問題を読んでおく時間を含む)
 5.要約問題(15分)
 6.段落整序(15分)
 7.長文問題(20分)

順番は脳味噌にかかる負担の度合いが低い方から高い方へ、また、後半戦は途中で時間切れとなっても点数が入る長文問題で終わるような構成になっています。 基本的な文法や英作、和訳をリスニング前までに終了し、後半戦で一気に勝負するパターンがベストだと思います。 もちろん合否は総合点で勝負となりますが、特に5の要約問題が重要です。 

このブログで何度も言っていますが、要約はとても良い勉強方法です。 それはセンター試験でも同じです。 ぜひなるたけ早い内に取り入れてみてください。 ちなみに、上記のモデルは時間がぎりぎりですので、各設問を2分ぐらい速く終わるような練習を、過去問を使ってするのがベストです。 最低10年分(+京大か一橋大も10年ぐらい)解きまくりましょう! 

受験生の皆さんへ、合格をお祈りしています。

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2008年12月25日 (木)

第3回全国高校生ディベート大会

さてさて、来たる12月20日、21日と第3回全国高校生ディベート大会を観戦してまいりました。 ベネッセ主催、文部科学省後援というだけあり、また3回目となる今回は、前回にも増してとても盛況であり盛り上がっていました。 場所は岐阜県の、聖徳学園大学です。

お題は、「Japan should lower the age of adulthood to 18」 

お酒やたばこに関しての話題は禁止で、主に選挙権、民法上の契約権、少年法について述べることとなっています。 優勝は、神奈川県の栄光学園でした。 敗れた埼玉県の伊奈学園のディベートもすばらしいものでした。 本当にどっちが勝ってもおかしくないすばらしい決勝戦をこの目でしっかりと見ることができ、至福の時を過ごした気がします。

次の開催県は、埼玉県です。 ちなみに、埼玉県は県の中でディベート大会を催しています。 いなほカップと題して全国大会のお題とまったく同じものについて県の中での優勝を決定するという流れです。 だからこそ決勝トーナメントに勝ち上がる組は8組あるのですが、その内、3組が埼玉県で占めるというとてもすばらしい県だと思います。 またよく立論や反駁についても予め練られていて、実戦を数多くこなしているなぁ~という感じがしました。 よく高校生でここまでディベートできるのか!とびっくりします。 

しかし、これに甘んじていてはいけません。 いつか前にお話しした、WSDC(世界高校生ディベート大会)に日本が出場したとしても、まったく太刀打ちできない状態なのです。 つまり、日本のディベート力は日本一の高校生の力をもってしても、世界でびりなのです。 

私自身もまだまだ勉強中ですが、いつか自分が育てた生徒を世界大会に送り込み、そして、そこで日本の底力を見せつけてやりたいという気持ちと、CPE(ケンブリッジ英検)のような世界レベルでの英語の資格試験をクリアし、英検や大学受験といった日本だけの枠にとらわれないグローバルな視点での英語の勉強を教えていきたいと、固く心に誓った1日となりました。     

ポストスクリプトになりますが、栄光学園の世界戦(WSDC 今年はアテネですね!)での健闘を心から祈っています。 あぁ~ 来年のディベート大会が待ち遠しいですね! 

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2008年12月13日 (土)

東大生が書いたつながる英文法

ディスカバーから出た本なのですが、私の考えている中学生にぴったりの英語の教え方として、紹介したいと思います。 

 「東大生が書いたつながる英文法」 (ディスカバー) by 浅羽 克彦

さすが東大の英語の問題をクリアした方が書く本は、いろいろな点で参考にするポイントがあります。 中でも私がこれまで述べてきた、知識を階層的にするという点が顕著です。 

英文法をやっていて今自分が何を勉強しているのか分からなくなることが多いと思います。 それは全ての学問においてそうでしょう。 それを演繹的な方法で全体を俯瞰して英語を学びましょうというやり方を打ち出しています。 こうすることで、英語は一定の規則によって成り立っているのだという観点が強まり、客観的、論理的、抽象的な考え方がものすごく高まるのです。

答えを言ってしまうと、英文法=5文型 なのですが、なかなかそこまで英語的視野を高められる方は少ないので、中学生の内からこのようなアプローチを試みても私はいいのではないかと思っています。 

ちなみに、私ができない生徒に教える英語の教え方は、まさに浅羽さんのやり方にほぼ等しいのですが、今まで教えてきて、この教え方でぶちあたった壁について述べておきたいと思います。

 ① 演繹的アプローチは学力の低い生徒には理解するのが困難
 ② どうしても実践的な勉強をしたがる

この2点に集約されます。 ①についてですが、どうしても全体から個々の観点で見ることになるで、頭が良い生徒しかついていくことができません。 もちろん、何度も何度も繰り返せば、できるようになっていきますが・・・

②の点ですが、よくできない生徒のセリフに、「英語なんて実生活で使えないじゃん」 とか、「英文法なんてまったく役に立たない」 というセリフがあります。 もちろん稚拙な考え方なのですが・・・ 論理的思考力や知識を学ぶことで、考える力を養うことが学問の目的であり、それを極めていくと、「実践的になる」 ということが分かっていません。 

もちろん最近では、英語の目標は実践的コミュニケーション能力の育成ですから、使えるようになることを目指す必要があります。 高等教育と実践教育の両者をうまく調和させ、折衷案として教えていくこと、そして、「英語が日常生活でとても必要であり、考える力もUPさせてくれる」 というとても重要な学問であることを、英語教師は声を大にして生徒に伝える必要があります。 

また、知らないよりも知っていた方が生活や人間性が豊かになり、楽しくなるという観点も忘れてはいけません。 

話がいろいろと変わってきてしまいましたが、元に戻すと、英文法の観点がどうもずれているとか、いまいち自分の英語に自信がないという方は、こういう中学生からの英文法を全体的視野でとらえた本を読むことをお勧めします。 それは、高校の英語教諭だろうが、大学教授だろうが、どんな地位についている方でも同じです。 

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2008年12月 6日 (土)

Robert Sabuda はすごい!

最近、娘の成長を感じます。 少しずつ大きくなってきました。 離乳食も始まり、もうすぐハイハイという感じです。 アメリカでは、5か月から文字が読めるとの論文や研究もあり、私も幼児教育をどうしていこうか?と考えています。 そんな中で、娘にぜひ読ませたい英語の本で、何かいいものはないかと考えていたところ、出会ったのが、Robert Sabuda (ロバート サブダ)です。 

 「Alice's Adventures in Wonderland」 

もう、日本版は絶版になっているので、アメリカ輸入判のリンクにしておきました。 クリックしてみて、ああ! この本を作った人か! と思う人が大半ではないでしょうか? そうです。 あの、飛び出す絵本の元祖の方です。 

価格も2000円と、少々高く感じますが、これが買ってみて大正解! 娘というよりは、大人が見てとても楽しくなる絵本なのです。 その作りや構造をよく観察してみるとこれがものすごい! よくもこんな本を作ったなぁ~ という、力作と評するのもおこがましい大作です。 

もちろん、娘はまだ文字も読めないのですが、いつかぜひこの英語を読める日が来ると思うので、早く教えてあげたいと思っています。 ちなみに、オズの魔法使いやクリスマスの絵本など、いろんなバージョンがあり、皆さんにもぜひ購入をお勧めします。 

いつか、3Dのホログラムみたいな画像が空中に現れて、教室で生徒がそのモニターを見ながら講師の授業を受けるという日が、もうすぐそこまで来ている予感も感じてしまいました。 (ちょっとおおげさですかね) 

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2008年11月18日 (火)

西谷先生は一生懸命ですよね

前回の安河内先生に続いて、似たようなタイトルなのですが、代々木ゼミナールの英語の重鎮の先生と言えば、西谷先生です。 もちろん私は富田先生を大尊敬していますし、今でもその気持ちは変わらないのですが、西谷先生の持つカリスマ性や熱意は、英語の教諭として、生涯学び続けなければならないものだと思っています。 

いくつかすばらしい著作があるのですが、もう今では新品では売られていません。 私が 「2-3 句・節の理解(接続詞の種類)」 で述べたように、英語を極めるためにつまづく場所の一つが句・節をかたまりとして、5文型で考える点なのですが、それをものの見事に上手に解説したのが、西谷先生の 「語彙リスト」 と称されるものです。 

これは、to do や、doing の用法が、名詞・形容詞・副詞として一網打尽に説明されているものです。 また、よく間違いやすい語法や試験に頻出する語法も網羅されています。 富田先生のまとめ方と同じですが、それをさらにくわしく例文つきで分かりやすくしたものです。

私はこの語彙リストをじっくり眺めて、5文型をしっかり解説してもらうことで、英語が分かるようになったのです。 今では、「西谷昇二の英文解釈」 の付録としてついています。 また、代ゼミの西谷先生の授業を受講すれば必ず手に入るでしょう。 西谷先生はそのテキストの分厚さで有名なのですが・・・ この語彙リストは本当によくまとまっていて、西谷先生の英語に対する、「熱意」 がひしひしと伝わってきます。 もちろん授業もすばらしいものでした。

伝わってくるメッセージは 「受験に受からせたい!」 それだけではありません。 英語の勉強を通じて、「人間性を磨こう!」 「強く生きろ!」 そんな思いにあふれています。 

私はこの西谷先生のカリスマ性の100分の1、いや、1000分の1もないのではないかと思う英語教師ですが、いつもほんの少しでも追いつきたいと思っています。 安河内先生と同様、日本の英語教育を支えている方だと思って間違いないのではないでしょうか? 

英語の先生ならば、その熱意は敬服に値するものがありますので、いつか機会があれば著作を読んだり、授業を見学するなりしてみてはいかがでしょうか? 

いや~しかし、すばらしい先生はどんなに時代が経っても、一流の先生ですよね! 西谷先生これからも受験生に熱い授業を送り続けてください! 

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2008年11月17日 (月)

安河内先生は一生懸命ですよね

本の書評になりますが、予備校出身の先生でパワフル且つ一生懸命さが感じられる方に、安河内先生がいらっしゃいます。 その著作はかなりの数に上りますので、一応代表的なものをピックアップすると・・・

 「できる人の勉強法」 (中経出版) by 安河内 哲也
 「できる人の英語勉強法」 

ここらへんでしょうか? 他にもたくさんの著作があります。 東進ゼミナールの重鎮でもあり、授業はとても一生懸命で、パワフルさがとても感じられます。 私は大学に受かってから氏のことを知ったのですが、おそらく英語に苦手意識があった時、こういう先生にやさしく、くわしく教えてもらったら、きっともっと早く英語を好きになっていたにちがいありません。 また、大学入試だけでなく、TOEIC等の勉強にも精通しています。

上記の2作は、英語の勉強の初心者や、まだどうやって勉強していったら分からない方にうってつけの作品ではないでしょうか? 何より若々しさが感じられ、読んでいて気持ちよくなります。 教師として私は、氏のような元気の良さ、パワフルなリーダーシップ、そういったカリスマ的なものがとても魅力的でうらやましく感じられます。 

一応、安河内先生の著作として、Amazon のリンクを貼っておきます。 私自身は、氏から英語で学ぶことはあまりないのですが、たまに読み返して、その 「元気」 を分けてもらっています。 そういった意味で、英語の先生にもお勧めの本です。

 「安河内先生の著作のリンク」 

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2008年11月10日 (月)

英語の略称マメ知識

問題 次は何の英単語の略称でしょうか?

① メールを返信するときの 「Re.」 
② 手紙の最後の 「P.S.」

解答

① regarding  「~に関して」 という前置詞の略
② post script  「追伸」 

どうでしょうか? 特に、Re. を返信だと思って、return だと勘違いしている人が多いと思います。 このような英語の略称はいろいろあるので、代表的なものは知っておいた方がいいでしょう。 他にも CCやBCCについても調べてみるといいでしょう。

私はあまり、SEO対策とか、アクセス解析とかするのがよく分からなくて食わず嫌いみたいなところがあるのですが、「にほんブログ村」 に登録してみました。 

でも正直言って、「あまりよく分かりません」 

ちなみに、SEOは、

 Search Engine Optimization  「サーチエンジン最適化」 という意味です。

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2008年11月 8日 (土)

日本通訳協会閉鎖

昼のニュースを見ていたら、日本通訳協会閉鎖という衝撃的な出来事が目に入った。 受験料はどうなるんだろう??? これからの通訳検定は??? など様々なことが頭をよぎった。 今年行われる検定試験も中止になるのだそうだ。 

以前、「英語の試験 徒然話」 で私は英語の試験として推奨するものの中に、この通訳検定の試験の技術的な側面を高く評価していることを述べた。 過去問を数年解いてみた感想であるが、ペーパー試験の方は、英検1級の読解よりもスピードが要求される。 技術的な側面とは、逐次や同時通訳の試験なので、メモをとったり、ただ英語をINPUTするだけでなく、それをうまくOUTPUTできるかどうか? という4技能の統合的な要素が要求されるからである。 

もちろん、最も推奨する試験である、ケンブリッジ英検CPEやETSの試験(TOEFL等)と比べれば、少し能力的に片寄りがあることは否めないが、私自身通訳や翻訳の勉強は、自分の英語の勉強として、とても役に立ったので、本当に残念である。 特に通訳検定の1級の試験は合格するのに最も難しい英語の試験と言われていただけに悲しいと思う。 

Translation (トランスレーション)やInterpretation(インタープリテーション) を否定し、英語から日本語に直したり、日本語から英語に直すという作業を否定することを提唱する英語教育者もたくさんいる。 つまり、英語で最初から考え、話すという英語教育も間違ったものではないと思う。 

私自身は、以前 「最強の英語上達法」 で岡本浩一さんが述べていた言葉、

「木のイメージ」 → 「木」 という日本語 → 「tree」 プロセスはダメで、「木のイメージ」 → 「木」 という日本語 というプロセスと、「木のイメージ」 → 「tree」 という英語 のプロセスが独立して成立していることが理想なのです。 

という意見に賛成だ。 言語は考え方そのものなので、頭の中に2つの考え方が独立している状態が望ましい。 しかしそれは最後に行き着く場所であって、和訳や英訳の基本的な勉強を抜きにして、いきなりその英語の考え方ができるのか? というのがいつも疑問に思う点である。 自分の教えている生徒に試すと、最初から英語で考えさせると、ものすごく簡単な英語ならば 「最初から英語で発話」 できるのだが・・・ 

教師として、そのレベルの英語でいいのだろうか? そうなると、OUTPUTの力のレベルUPのためには、まず理解できる言語である日本語のINPUTが必要であって、もし岡本さんの言うように、英語でのINPUTできる新しい分野が脳の中に構築されるレベルならば、その知識は最初から英語で理解したわけだから、もう完全に 「ネィティブ」 ということになる。 

だが、ここがミソで、最初から英語で理解できる知識を得られるということは、その英語が理解できるだけの単語力や文法力をその人が持っていなければならない。 そうなると、やはりどんな知識でも、母国語というワンクッションが入らないと理解できないのかなぁ~ と考えてしまう。 

あるいは、最初のイメージが英語で覚えるという状態で完全に脳に言語を構築していかなければならない。 Picture dictionary なるものも最近売れ行きがいいそうですが、こういった辞書もこれからの英語教育にどんどん活用していくべきでしょう。 

通訳検定の試験からいろんなことを考えてしまいましたが、みなさんはどのように考えているでしょうか?

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2008年11月 6日 (木)

英語の達人

もう今では新刊では発売されていませんが、私が若い頃に影響を受けた本を紹介したいと思います。 

 「英語の達人」 (DHC) by 杉田 敏

この本はかの有名な杉田先生による英語の達人と言われる人々へのインタビュー記事という形で構成されています。 なんと古本で¥1で購入できます。 

取り立たされる人々はどの方もすばらしい人ばかりでして、英語の達人というよりは、人生の達人という感がしました。 とにかくそれぐらい猛者が集まっています。 杉田先生自身も最後に登場しています。 NHKラジオでご存じの方が多いと思いますがその素顔は、本で読む限り、卓越された熟年者のイメージがしました。 そして何よりも英語教育を愛して止まない方だと思います。 

教師自身の英語力を上げることはもちろんですが、人間として魅力ある人間になることのすばらしさを私はとても感じました。 

杉田先生自身が、達人にインタビューして、英語の力をつけるための共通点のようなものを最後に語っているのですが、本当に基本にして極意のようなことです。 しかしそれを続けられる精神力を持ち続けることに意義があるのでしょう。 

“買い” の本です。 ぜひ皆さん読破してみてください。

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2008年11月 2日 (日)

英語のバイエル

以前講義を拝聴した大西教授の本を紹介します。

 「これで話せる!英語のバイエル」 (日本放送出版協会) by 大西秦斗

大西教授は講義でも述べていたのですが、英語をある100文ならそれだけでマスターできるような文章を考えているそうです。 昔、受験勉強時代に、英語の構文700選というバイブルのような駿台文庫の本がありました。 ちなみにあの伊藤和夫先生の本です。 

それに似たような形で、この本は書かれているのですが・・・
レベルUPしている点を少し補足説明させていただきます。

① 英語の5文型を第5文型を抜かして、簡単な表現にしている
② 時制などの文法の補足的な部分を簡単に説明している
③ 英文が200だけと、とてもすっきりと少なくしている

こんなところでしょう。 TVで大西教授を見ていても分かるのですが、この方のすばらしいところは、機械的で人離れしそうな英語の公式の部分、つまり5文型を、「感情論」 に例えて、分かりやすく、しかも面白そうに解説している点でしょう。 

英語の教師からすると、「なんだただ5文型の説明や文法の説明しているだけじゃないか」 と思いますが、見ている聴衆はとてもインパクトのある説明でとても楽しく学習することができます。 

①の点が一番強調するべき点ですが、例えば第2文型は、「説明の表現」 というようにとても簡単な言葉に置き換えています。 また、第5文型はとても理解が難しいのでとりたてて説明はしていません。 私もレベルに合わせて第5文型は、

 make AB  (AにBさせる)
 keep AB  (AをBに保つ)

こんな感じで、イディオムのように教えたほうが効果的です。 「英語のバイエル」 は、結局は 「暗記例文」 の類なので、ある程度英文を暗記していくという方法であり、まず最初の突破口みたいな勉強の仕方なのですが、それはそれで必要なことではないかと私は考えています。 英語が苦手な人には最初の切り口としてこういう教授法も必要でしょう。 ぜひ手にとって皆さんも一読してみてください。


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2008年10月19日 (日)

最強の英語上達法

今回は本の紹介なのですが、私の大好きな岡本浩一さんの書かれた本です。

 「最強の英語上達法」 (PHP新書) by 岡本浩一

岡本浩一さんは社会心理学者で、なんと言っても私が最も影響を受けた本の一つである、「上達の法則」 を書かれた方です。 この題は、私がそのままこのブログのカテゴリーの名前に引用させていただきました。 東大卒であり、現在は教授であり、その経歴には感服するあまりです。 

私がこの本でとても鋭い指摘だと思っている点を挙げたいと思います。 それは、

 「英語で新しい知識を勉強する」 ということです。

英語の勉強は、最初は単語や文法などの知識を習得し、それを4技能で用いて使いこなすことで、深まっていくことは自明の理です。 ただし、ある上達から最上級者への道には、この英語で新しい知識を勉強するという考え方が最も重要です。 なぜなら、英語の勉強の敵は、実は、「日本語(母国語)」だからです。 

以下、この本からの引用ですが、
例えば、「木のイメージ」 → 「木」 という日本語 → 「tree」 という英語が浮かんでくる ではダメなのです。 正しくは、「木のイメージ」 → 「木」 という日本語 というプロセスと、「木のイメージ」 → 「tree」 という英語 のプロセスが独立して成立していることが理想なのです。  

簡単に言うと、バイリンガルとは、頭に2つの言語体系が構築されている状態であるということです。 そのための最も良い方法が、今まで知らなかった新しい知識を英語で学んでみるということなのです。 例えばスキューバを知らなかったら、それを英語で学んでみる。 経済学の勉強を英語の原書で学んでみる。 

こういうプロセスを経て、日本語も英語も知識を構築するための媒介に過ぎないことに気づき、相対的に言語を見ることができるのです。 それは頭の中に大きな言語体系を作ることになり、英語力が飛躍的にUPすることはもちろんのことなのです。

今をときめく勝間和代さんも、英語の原書から日本語の翻訳書よりも先に、知識を手に入れていると聞きます。 アメリカ(英語)を中心に世界が回っているので、この利点は大きいでしょう。 

ですから、英々辞典を使い始めるのも最上級者への道を歩みだしたと言って良いでしょう。 とにかく全てを英語で考える。 そして日本語でも分かる知識に出会った時に、頭の中に両言語を比較できるバイリンガルへの道を歩んでいる自分に気づき始めるのです。 もちろん、そこまで英語が必要な人はあまりいませんが、教養のある人間になるためにはとても重要なことだと私は思います。 

ちなみに、バイリンガルの英文を読んでいると、大切なのはバイカルチュラルだよ! という指摘が多いことに気づきます。 バイリンガルの人はその次の段階、つまり、頭の中に英語と日本語の両文化の体系を構築することに壁を感じているからです。 

英語の理解から、英語を使う文化の理解へと発展していく。 そしてその勉強は、グローバルな視野で物事を捉えることができる 「教養」 へと結びついていると思います。 

岡本氏はこういう最上級者への道を、本当にくわしく且つ論理的に解説される方でして、改めて私は勉強になったと思います。 皆さんも一読あれ!

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2008年10月17日 (金)

これからの流れを予測してみよう②

未来予測第2弾です。 前回は、時代の大局的な流れを感じ取って教育全般から学校そのものについて、予測してみました。 さて、では英語教育についてはどうでしょうか? 前回の予測をおさらいしてみましょう。

① 各学校が生徒を獲得しようと創意工夫を生かし、幅広い価値観を持った独自性が生まれてくる。 

② その中で、民営化に近い競争が行なわれ、メディア(特にインターネット)を通して、その波は一気に加速化する。 成功と失敗がはっきりし、2極化する。 

③ 日本全体として、教育の機会を与える平等、トップとボトムの差をなるたけ縮めるような努力が叫ばれる。 つまり、競争性と均一性の両者が互いに引き合い続ける状態になる。 

どれも最もなものであるし、時代の流れからの予測ですので、非常に理にかなっているはずだと思います。 では、これらの学校教育の流れを受けて、英語教育を予測すると・・・

① 英語の授業が多様化する。 教師自体の個性や価値観の独自性により、生徒にとっては、幅広い授業が受講できる。 教材研究・授業研究が盛んになる。  

これは、良い点だと思います。 一応4技能の実践的コミュニケーション能力を養うことを統一目標にしていますが、そのための授業の多様化・研究が盛んになることは好ましいことです。 例えば例を挙げると、ディベートの授業・コンピュータを用いた授業・海外の生徒とディベート対決なんて企画も行なわれるでしょう。 とてもいいことだと思います。 

ただ、英語はその文法構造や論理性は不変であるがため、あまりにも飛躍的に生徒に能力を要求すると、やっぱり基本に忠実なのが一番だという結論に至ることもあるでしょう。 文法を軽視して、オーラルコミュニケーションを行っても、まったく話せるようにならないという状態のことです。 まったくそれでは意味がありません。 今の授業時間数や1クラスの人数では、4技能を身につけるのが無理ならば、せめて大学受験のレベルをクリアさせることだけでも行なうべきです。 (もっともそれすらもできていないのですから・・・)

そこで、日本の教育自体の弱点である、生徒の気持ちを勉強へ向ける英語の授業を研究すべきだと思います。 私の今行なっている、携帯電話によるブログ、メール配信の授業もその1つです。 将来は、You tube 等を用いて、各学校が英語の授業をネットで公開する、それを評価し合う。 なんてことも行なわれるでしょう。 

本質的には、「生徒が英語が好きになるかどうか?」 「興味・関心が湧く英語の授業とは?」 「自ら主体的に勉強し始める英語の授業とは?」 そういった研究がMUSTです。 

② その中で、学校の開放、授業の公開が盛んになり、教員評価が厳しくなる。 良い教師・不適格教員がはっきり分かれ、2極化する。

この流れは当然ですね。 実力が浮き彫りになるということです。 教員の実力とはズバリ指導力と人間性、熱意です。 英語力そのものを身につけると共に、授業力を研究する。 この2つの能力はいつまでも努力していかなければなりません。

③ 英語教育の不易(時代が変わっても変えてはいけないもの)の部分、つまり単語や文法の理解、ノートをしっかり取らせる、書かせることの大切さを見直す動きが高まる。

生徒や保護者の視点から見れば、当然良い学校に行きたいに決まっています。 ですが、あまりにも2極化してしまう、格差が生じるのは良いことではありません。 そこで、英語教育の普遍的な要素への回帰も見直されるはずです。 どんな英語教員が教えても、同じ英語教育になるという授業のしくみ。 マクドナルドのようなフランチャイズ的な要素を英語の授業で確立するような流れが出てくるでしょう。 もちろん、これには教員独自の個性がなくなることもあるので、必要最小限な動きになるかもしれませんが・・・ 

当たり前ですが、自分が一番いいと思う授業をしなければ授業は成功しません。 授業技術うんぬんよりも、教師の自信がとても大切です。 自由と信頼が存在しない限り、教育に進歩はありえません。 小さい政府と同様、各学校に委ねる小さい学校、小さい英語教育でなければ、成功しないでしょう。 そういったことを考慮した、文部科学省や教育委員会、各学校の管理職の采配が望まれます。 

こんなところでしょうか? 何かと厳しくなっていく時代ですが、やはり常に勉強し続けなければならないことに変わりはありませんね!

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2008年10月16日 (木)

これからの流れを予測してみよう①

ブログもいろいろな話題について書いてきました。 最初は基本的な英語のしくみを簡単に理解して欲しいという素朴な望み、社会に貢献したいという素直な欲望。 できない生徒が、なんとか英語を好きになって、たかが英語で人生を棒に振るという状態を解消させてあげたい。 そんな願いの表れの全てがこれまでの文章です。 また、自分の今までの失敗から、どうしたら無理なく無駄なく力をUPできるか? 効率面も重視して語ってきました。

私はいつか、「堺屋太一」氏を尊敬しているという文章を書きましたが、堺屋氏は自分が書いている小説が2パターンあると語っています。 1つ目は、「歴史小説」で2つ目は、「未来予測小説」 です。 どちらも膨大な資料を基に、独自の世界観を展開させており、その考え方には頭が下がる思いがしますが、氏の形態を言葉は悪いですが、パクらせていただくと・・・ 教育に関する未来予測というものをしたいと考えています。 

まず、日本社会の波というものをおさらいすると、主に次のような点に集約できます。

  ① 高齢化 
  ② 民営化
  ③ 情報化

文明(=人の営み)の源泉を辿ると、堺屋氏は、①人口②資源③技術の3つがその要素であると述べています。 それとタイアップしているような感がするのですが、①は言わずもがなのことで、これからの日本の超高齢化の波は避けられないことでしょう。 ②は郵政事業や道路公団に代表されることですが、様々な点でこの波も加速化されると思います。 もちろんそのスピードの速さは政治次第かもしれませんが・・・ ③の情報化の波の方がスピードは確実に速いかもしれません。  

では、これら3点から、学校に及ぼす影響を考えてみると、どうでしょうか? どんな教育を想像することができますか? 

①の高齢化は言い換えれば少子化となります。 つまり子供の数が減っていくのは自明の理なのです。 生徒数が減ることから、各学校がPRに力を入れる。 生徒を獲得しようとますます教育の質の向上が求められます。 特に私立では顕著でしょう。 ②の民営化はどうでしょうか。 これも各学校が教育の質の向上に力を入れることになります。 教育においての競争社会的色彩がますます色濃くなるでしょう。 しかし、その一方で平等的教育機会の価値を与えることが叫ばれる。 この2極は常にフィンランドのように同時に達成するのが難しい難題ですので、論議が交わされるはずです。 ③の情報化においては、伝達力のスピードの速さが加速化し、グローバル的教育が展開されるはずです。 それは日本が1つになるだけでなく、世界的に1つになっていく感がするのではないでしょうか? もちろん各国間に根付いた文化の違いは残るでしょうが・・・

まとめると、日本は激動の時代の中で、教育をどうしたもんかと物議が繰り返されることは当然であるが、その大きな流れは、

① 各学校が生徒を獲得しようと創意工夫を生かし、幅広い価値観を持った独自性が生まれてくる。 
② その中で、民営化に近い競争が行なわれ、メディア(特にインターネット)を通して、その波は一気に加速化する。 成功と失敗がはっきりし、2極化する。 
③ 日本全体として、教育の機会を与える平等、トップとボトムの差をなるたけ縮めるような努力が叫ばれる。 つまり、競争性と均一性の両者が互いに引き合い続ける状態になる。 

こんなところでしょう。 もちろん教員自体も同じように影響を受けます。 何かこんなことを考えていると、政治にしても経済にしても英語の教育論にしても、全て物事は2項対立を続け、その中で弁証法的解決、Win-Win 的な解決を見つけ続けるものだと感じてしまいますね。 そう言えば、英語の4技能も統合的な研究が要求されています。 次回はもう少し細かく対象を絞って未来のことを予測していきたいと思います。

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2008年10月 5日 (日)

村上式シンプル英語勉強法

著者は、何と言っても、Googleアメリカの副社長兼日本社長。 その村上氏の本ですが、とても分かりやすく、且つ大人物に特徴的な、すごいことをさらっと書く書体が私は気に入りました。 ”買い” の本だと私は思います。 

 「村上式シンプル英語勉強法」 (ダイヤモンド社) by 村上 憲郎

特に英会話のポイントになる言い回しを覚える所は、「こんなに簡単でいいんだ!」 というほど、ものすごく分かりやすく説明されています。 私もこれを応用して、

 ① 挨拶
 ② 質問(5W1H等)と応答
 ③ 意見の質問と応答
 ④ 依頼

こんな感じに分類してみました。 後は、自己紹介を中心に、家族・仕事・趣味等にトピックを増やしていくスタイルで、初歩的な英会話は十分だと思います。 

もしこれ以上の発展としては、TOEFLのOUTPUTの問題を解いてみたりと、色々と発展する形はありますが・・・

村上さんが述べていることは、とても簡単に言っていますが、実は非常に難しいことだと思います。 特に、上記の①~④のテンプレートを理解したとしても、その奥にある動詞の使い方やシチュエーション別の話し方などがネックです。 まぁそこまで極めなくても日常会話レベルならば十分話せるようになりますが・・・

しかし、英語を毛嫌いしたり、苦手意識を持っていては始まりませんので、こういうシンプルな考え方はとてもためになり、且つ勇気を与えるのではないでしょうか? 

皆さんも一度手にとってみて、参考にしてみてください。

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2008年9月30日 (火)

オープンソース化

次の記事を見てください。 

 「オープンソース化」 

米マサチューセッツ工科大学(MIT)は、率先して、大学用の講義をオープンソース化していく方針である。 まさに電子化が進み、学生が自由にダウンロードできるようになっていく時代の到来である。 

これに伴い、さて、日本ではどうであろうか? 保守的な日本の大学はどうであろうか? と記事には書かれてあるが・・・

私が大学時代の時、本当にお金がなく、バイトをしてやっと貯めたお金でテキストを購入した。 もちろん親からの仕送りもあったが、このような動きに私はぜひ大賛成である。 いやむしろフィンランドのように、全学校が(小学校も含めて)教科書検定がなく先生が自分でテキストを自作していくような環境を望む。 

以前、オリペッカヘイノネン氏の改革について述べたが、氏の理念はまさに、「教育には自由が欠かせない」 とのことである。 また、日本の改革は堺屋太一氏も述べているように、いつも下からの改革であった。 氏は関が原の合戦を例に挙げてそれを事細かく説明しているが、ぜひこのような動きが日本でも大きなうねりとなって、真剣に子供を育てる環境を整える気迫が欠かせないと、私は感じる。

幸いなことに、徐々に講義を動画で公開している大学もたくさん現れ、ますますこの動きは加速化するような気配があるが、でもまだまだだろう。 

後、残された問題は、「生徒や親、日本人の気持ちを変える改革」 である。 その気持ちとは次の通り。

 ① 留年が恥ではない、勉強しないで卒業することが恥だと思わせること
 ② 親、教師、目上の人に尊敬の念を持たせること
 ③ 社会貢献を将来の目標にさせること

これらを一番の目標にすることにまず、躍起にならなければならない。 それは単純に授業時間を増やすことや、教員免許更新制で済む問題ではないと私は考える。 ヨーロッパが労働時間が短い割りに、GDPが高い、いわゆる労働生産の効率が高いことを見ても分かるように、必ずしも勉強時間と学力が比例するとは限らないからだ。 

まさに、「意識改革」。 このことを肝に銘じて、日ごろ単に4技能の習得のためだけの教材研究に終わらないように、努力していきたいと思っている。

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2008年9月28日 (日)

JLPT(日本語能力検定試験)

いつもいつも英語の勉強について語っていますが、たまにはネィティブから見た日本語の習得という観点で物事を見てみましょう。 参考にするのは、JLPT(日本語能力検定試験)です。 

 

JLPT (日本語能力検定試験)

このサイトでは、もちろんJLPTについて網羅されているのですが、試しに1級の問題がどういう点を問うているのかを考えてみました。 

3セクションに分かれています。

 1 文字・語彙
 2 聴解
 3 読解・文法

1の文字・語彙は級が上がるごとに当然難しくなると思いますが、特に習得が難しい、同音異義語が問われます。 また、3の読解・文法なのですが、やはり日本語が膠着語、英語が構造語という観点から、助詞の問題や呼応の問題が頻出します。 簡単に述べれば、「読点の手前の語句」 が日本語の意味を決める全てだということです。 

その違いが日本語が話せる私からすると、「なるほどなぁ~ ここを聞きたいよなぁ~」 という問題なのです。 

もちろん、根本的な英語と日本語の違いから来る点を出題したいのが見え見えなのです。 まぁ当たり前と言えば当たり前なのですが・・・

前に、東京大学の問題が、5文型の本質を問う問題で、高校生だけでなく一般的にもすばらしいと私は主張しましたが、この日本語検定試験もまさに本質を問題にしています。 プロはすごいですよね。 

私が何が言いたいかというと、本質を勉強するという観点は必ずはずしてはいけないということです。 これを知るか知らないかで、大きく勉強効率が異なります。 

いや~しかし、日本語能力検定試験も深いですよね。 英語力UPに役立つとまでは言いませんが、試験で問われている箇所を知ることで、本質を見極める力はその人に宿ることは間違いありません。 皆さんも一度、問題を眺めてみてください。


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2008年9月24日 (水)

晴山陽一さん

本屋でざっと読んだだけですが、なかなか面白い本でした。 

 「英語ベストセラー本の研究」 (幻冬舎) by 晴山陽一

今までの英語の本のベストセラーの歴史が紹介され、語られています。 筆者は本当によく丹念に英語教育を研究しているのだなぁ~と同じ教育者である私は、素直に脱帽でした。

まだまだ、自分の英語の勉強の仕方のみならず、教え方や歴史等、学ぶことは山ほどありますね。 ひよっこです。 

それにしても、これだけ英文法の論理性が解明され、コンピュータで翻訳できる時代にまで進化したというのに、本当に日本人は英語教育に関して右往左往してきたのだなぁ~という気持ちがつのります。 でもそうやって先人たちが歩んできたからこそ、多くのバイリンガルの人が生まれ、日本が発展してきたわけです。 

私が 「英文法」 のカテゴリーで説明してきた順番や解説が、まさに 「最短距離」 であることは、間違いないと思うのですが、それでもまだまだ日本人が英語を極める教育の提供や、怪しい勉強の仕方にだまされたり、いろいろな説に翻弄されて行く時代は続くかもしれません。

また、それよりも恐ろしいのは、「勉強する気持ちの欠如」 これですね。 何かを学んでいくからこそ、失敗を恐れずに挑戦するからこそ楽しいのですから、学ばないのは、イコール、「つまらない」 ということになってしまいます。 

そういった意味で、新しいことに立ち向かっていく大切さを改めて確認した本でした。 皆さんも手にとって読んでみてください。

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2008年9月20日 (土)

TOEFLテスト 一発で合格スコアをとる勉強法

英語の勉強方法本は世の中にくさるほどありますが、これぞ「正統派!」 と呼べるものは少ないですよね。 その中でも、

 「TOEFLテスト 一発で合格スコアをとる勉強法」 by 内宮 慶一

これはまさにすばらしい良書だと思います。 内宮さんは、TOEFLのスコアUPのための要点は、まとめると次のように述べています。

 ① ボキャブラリー
 ② リスニング力

この中でも、参考になったのが、リスニングの勉強方法です。 まず、ディクテーションをすること。 その次にシャドウイング。 リプロダクション。 メモ取り。 速聴。 このように5段階で学習することを勧めています。 

また、リーディングやボキャブラリーの増やし方についても細かく、何と言ってもTOEFLの受験のコツが事細かく書かれてあり、本当にためになる本だと思います。 良書の共通点である、「筆者の熱意」 がひしひしと伝わってくるのが分かります。

私自身は色々と参考にすることが多かったのですが、もう少し 「効率面」 を考えているので、シャドウイング重視で、分からないところをスクリプトを見ていく形にしています。 もちろん次の段階として、速聴は当然導入しています。 また、単語カードなるものは絶対に作りません。 色々試したのですが、エクセルに単語を打ち込んで、毎日何分か時間を取ってチェックするという形が一番効率が良かったからです。 リーディングの勉強の仕方はこの本に書かれたものに近いのですが、サイトラや要約を必ず取り入れています。 

まぁ、人によって色々な勉強方法があるので、自分にとって一番いいものを見つけていくのがいいかと思います。 でもその時考えて欲しいのが、やはり 「効率面」 でしょう。 脳に負荷をかけるにはどうしたらいいのか? と言い換えてもいいと思います。 同じ30分なら、どういう方法が一番、「きつい」 勉強なのか? これをいつも問いかけましょう!

きっと、勉強する力そのものが、飛躍的にUPするはずです。 とにかく買いの本ですので、皆さん一度手にとって見てください。 

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2008年8月30日 (土)

鳥飼玖美子教授

鳥飼教授は、同時通訳者として私が尊敬している方の1人です。 まず、著作をいくつか紹介します。 

 「TOEFL・TOEICと日本人の英語力」 (講談社)
 「危うし!小学校英語」 (文藝春秋)
 「歴史を変えた誤訳」 (新潮文庫)

英語の勉強をしている人ならば必ず鳥飼教授の名前は聞いたことがある、または何かの本で読んだことがあるのではないでしょうか? 私が教授を尊敬している理由の1つは、「日本の英語教育を本気になって考えている」 という点が挙げられます。 その人が日本人の英語力を本当に考えているかどうか?は、発言を聞けば分かります。 

例えば、次のような言葉は、まったく英語教育を考えていないか、自分が英語が分からなかったひがみからの発言でしょう。

 「日本人は学校で文法ばかり勉強しているから英語が話せるようにならない」 とか、「受験英語は意味がない」 等の類です。 これらの発言はただの批判に終始していて、おそらくただの妬みだったり、負け惜しみといった発言に近いものがあります。 

鳥飼教授はそこのところはもちろんのこと、これからの英語教育の懸念を真剣に語ってくれます。 ただ、残念なことに、「じゃあどういう英語教育がいいの?」 という問いに対しては、少し意見が固まっていないような気がします。 

危うし!小学校英語が一番新しい著作だと思いますが、これからも日本の英語教育について、批判的な目で鋭い指摘をしてくれるでしょう。 独断と偏見かもしれませんが、私が英語力や考え方がすごい!(真剣に子供たちのことを考えている) と思う人の共通点を挙げておきます。 

① 文法を軽視していない。  

よって、「受験英語」 とか、「学校の英語は文法ばかりで意味がない」 というセリフは絶対に言わない。 当然、「大学入試」 を批判したりもしない。 4技能の力の前の段階として、英語の基礎・基本の力(単語と文法)というものを重視している。 

また、これと似たようなことで、「塾」 と 「学校」 を区別せずに、英語は英語だと考えている。 よって、「塾は試験に受かるテクニックを教えるところ」 とか、「文法と実践的コミュニケーションの対立」 といったように勉強を区別したりせず、教育そのものを 「全体的視野」 で考えている

② 統計のデータの裏に潜むからくりに注目している。 

よって、TOEFLの点数が日本は低いというデータがあっても、それがなぜなのか? また、どういう英語力をTOEFLは試しているのか? といったこともしっかりと研究している。 だから、テストによってどういった英語力を測るのか?という点に鋭い洞察が感じられる。

③ 教育に情熱が感じられる。

本気になって次の世代の子供のことを考えている。 教育をあきらめていない。 

まぁこんなところでしょうか。 どれも深い考察をしてきたからこそ発せられる言葉だと私は思います。 参考にしてみてください。 的を得ていると思います。

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2008年8月29日 (金)

lifehacker(ライフハッカー)

あまり究極の英語とは関係ない話題かもしれませんが、最近気になっている言葉を紹介したいと思います。 一応英単語ですので・・・ その言葉とは、ズバリ

 「lifehacker」 (ライフハッカー)

聞いたことある方はまだ少ないと思いますが、一応造語だと思います。 ライフハッカーとは、生活を生き生きさせるような主にIT分野における上手な、「仕事術」 みたいなものです。 最近、ライフハッカーの日本版のサイトも開設されたのでそのリンクも貼っておきたいと思います。 また、シンプルライフハックというサイトもお勧めです。

 「ライフハッカー(日本版)」  
 「シンプルライフハック

どちらのサイトも面白い記事がたくさん紹介されていますので、とても勉強になります。 時間管理術だったり、To Do リストだったりと、話題に事欠かないですね。 もともとは外国のサイトだったのですが、本当に勉強になります。 流行語大賞をとるかもしれません。 しかしどんな使い方が考えられるでしょうか? もし流行語になるとしたら・・・ まず、流行語になるには、短縮形でなければなりません。 KY(空気読めない)のように。 となると、「ハック」? かな? 例えば・・・

仕事でうまくいかない、非合理的な方法をとった社員に対して、上司が、

 「ハックな方法じゃないね~」 

な~んて使い方が考えられるかなって思います。 また、

仕事が遅かったり、要領の悪い上司に対して部下が、

 「あの部長、ハックじゃないから」 とか・・・

コンピュータの使えない、年輩の方に対して、

 「ハックの知識まったくゼロ」 

というような使い方をしているかもしれません。 もしかして英語圏の国ではもう日常的に使われているかもしれませんね。 もしかしてこの情報もかなり時代遅れだったりしたらすみません。 私自身が 「ハック」 してないことになります。 興味のある方は、他にも色々調べてみると面白いですよ~

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2008年8月28日 (木)

5歳から始めるハーバード留学準備

森田さんの本は以前、東大よりハーバードに行こう!?を紹介しましたが、今回の本もなかなかお勧めなので一読してみてはいかがでしょうか?

 「5歳から始めるハーバード留学準備」 (アルク) by 森田 正康

この本は、森田さんがS&Sインターナショナルキンダーガーテンの中村さんに出会い、その情熱的な教育に感化されると共に、将来の子供たち(特に5歳で英検2級に受かるような子)のことを考えて執筆されたものです。 東大より~と同じように、私はすぐに読んでしまいました。 

感想を率直に述べると、自分の教育に対する情熱がまだまだだなぁ~と反省する気持ちと、本当に将来の子供を真剣に考えるということは難しいことだなぁ~という2つの気持ちが強くなった気がします。 ただ、森田さんにしても、中村さんにしても、こういう方々が試行錯誤しながら時には成功し、時には失敗し、どんな時代においても 「教育」 議論が交わされ、人類は歩んできたんだなぁ~ と素直に歴史を感じました。 (そんなおおげさなものではありませんし、歴史論じゃないんですが・・・) 

中村さんとの対談での印象的な部分を抜粋させていただきます。

① 小学校での英語のカリキュラム作りが大切、いかにして英語を学ぶ楽しさを子供たちに知ってもらうか?

② 子供たちの好奇心の芽を摘まないこと

とても深い言葉だと感じました。 読者に対して最後に一言と森田さんが中村さんに問いかけると、「子供の教育をあきらめないでください」 とのこれまた深い一言。 

そうですよね。 我々大人はどこかで、教育に対してあきらめが出てきてしまうのではないかと思うのです。 でもその瞬間にもう教育は終わりです。 身にしみる思いがしました。

最後の方で、森田さんは幼児教育論を展開していますが、どれをとってもものすごい考察力だと思います。 また、決して天狗になったりせずに、世の中をじっと観察して物を言っている、つまり客観的に英語教育を捉えているという点で、すばらしい文章だと思いました。 なんと言っても、「将来の日本を真剣に考えている」 という思いが、森田さんの言葉からあふれてくることが読んでよかったと思います。 

ただただ、これからこういった類の本がたくさん出てくることを、英語の教師として望むばかりです・・・ 

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2008年8月26日 (火)

東大よりハーバードに行こう!?

もうアマゾンでは新品では売られていないようですが、最近立ち読みした本の中で面白かった本です。 タイトルは、「東大よりハーバードに行こう!?」。  著者の森田さんは海外の大学での勉強経験が豊富な方で、この本はまさに、ハーバードに限らず日本人が世界へと進出する足がかりとなるものを目指して書かれた本です。 

  「東大よりハーバードに行こう!?」 (アルク) by 森田 正康

一気に読んでしまいました。 内容なのですが、とてもよくまとめられてあって、勉強の励みになると思います。 また、日本の大学とアメリカの大学が要求しているものが違う点などにも言及してあり、とても参考になりました。 

森田さんの英語の勉強の仕方でとても参考になる点があったので記述しておきます。 要約すると、4技能を統合して勉強するということです。 つまり、リスニングだけではなく、そのスクリプトを見て、また聞いて、今度は書いて、声に出して勉強していく。 そういう勉強の仕方を提唱しています。 

私も勉強の仕方として、森田さんの取った方法はとても効率的ですばらしいと思っています。 人間の脳にどれだけ刺激や負荷をかけられるかが勝負ですので、私も時間を計って問題を解くとか、速聴をするとかいろいろな方法を 「上達のコツ」 のカテゴリーで紹介しましたが、4技能の統合というのもまさにこれに当たると思うのです。 

極端な話、何かの試験に受かりたいとか、点数を上げたいと思ったら、過去問をできるだけ解きまくって、間違えたところだけ何度も見直していくというシンプルな方法に落ち着くのではないのかな? と思います。 そして、その問題の解答の出し方を誰かに教えられるレベルにまで極める。 これの繰り返しではないでしょうか? そう考えると、皆さんが今勉強しているテキストなり英語のリスニングの教材なり、英語で日記を書いている人でも、全てに当てはまる勉強方法になるかと思います。 

ですから、今英語の勉強で・・・

① リーディング・リスニングをしている人は、誰かに日本語訳を教えられますか?
② ライティング・スピーキングをしている人は、言いたいことを誰かに英語で伝えられますか?

そんな風に単純に考えて勉強するのもいいかなと思います。 

少し話がそれましたが、森田さんのグローバルな視点で、これからの将来の人々へと伝える気持ちはとても大切なものだと思います。 オリンピックがあったからでしょうか? これからは、まさに英語教育も英語も、常に世界との比較、世界との差といった視点がさらに深まると思いますので、インターネットや書物で常に勉強し続けなければなりませんね。

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2008年8月24日 (日)

WSDC

WSDC(World Schools Debating Championships) 世界高等学校ディベート大会について色々調べてみると、面白いことが分かります。 以前、「全国高校生ディベート大会」 で物申させていただきましたが、ここでのチャンピオンが実際に世界レベルに行くとどうなるのか? 少し興味を持ったので調べてみました。 

まず、予選なのですが、日本は34カ国の中で、32位という残念な結果に終わりました。 2007年の韓国での大会の結果です。 やはり、予想通り世界の壁は厚いですね。 と言っても、公用語が英語でない国としては仕方がないとの見方もあります。 上位国には、公用語が英語の国がほとんどですから・・・ 

その中でも私が注目したのは、ズバリ! 「パキスタン」 と 「韓国」 です。 パキスタンと韓国はご存知の通り公用語が英語ではありません。 この大会には第二言語が英語の国のための表彰もあります。 見事その表彰を受けたのは、「パキスタン」 でした。 さすがに上位国にはかないませんが、これらの国は英語教育が成功している結果と見て取れるので、私はパキスタンや韓国の英語教育がどう行なわれているかを研究する必要性があると思います。 

ちなみに、韓国と日本で英語を教えた経験がある、ネィティブが書いた記事によると、

韓国は・・・

① 英語を受験勉強の一貫として学んでいる気持ちが強い
② 1クラスの生徒数が少ない 10~15人
③ 授業は全て英語だが、アシスタントではなく1人で全て授業を行なう
④ 韓国語の先生の授業は、母国語を用いて、英語だけの授業で分からなかったところの補助や文法の授業を行なう

このような意見でした。 日本と比較してみましょう。 ①についてですが、日本は実際に生徒が英語を使おうとして学んでいる意識が強いと思います。 その点受験大国のイメージが強い韓国ですが、意識の面では強制力があるので、真剣なのかもしれません。 よく警察までが受験生の遅刻を助けてあげる姿が報道されてますよね・・・ 

②は環境的な問題ですが、やはり韓国に軍配が上がります。 実践的コミュニケーションの授業を行なうには、これぐらいの人数に縮小しないと無理との意見が多いのではないでしょうか?

③と④は授業方法ですが、日本はネィティブがアシスタント(ALT)として英語を教えるのに対して、韓国では1人で授業をするのです。 全てその授業はネィティブが行なうということです。 アシスタントだと、結局生徒が日本語の先生の日本語訳を待ってしまうので、「意味がない」 とのことでした。 

これは的を得ていると私は思います。 母国語の先生の役割はあくまでも、「英語の理解を深める」 ことであって、「英語を運用する」 ことではないのです。 運用力は、ネィティブに任せて、母国語の先生は分からないところを理解させる仲介役として振舞うという形が望ましいということでしょう。 

いかがでしょうか? パキスタンも調べてみると面白いと思います。 これらの意見やWSDCでの結果を踏まえると、日本が世界に追いつく英語教育のレベルになるために、進むべき道が見えてくると私は思うのです。 そういう意味で色々と考えさせられることが多い記事ですよね! ちなみにWSDCのリンクを貼っておきますのでご覧下さい。

 「WSDC(World Schools Debating Championships)

オリンピックでの野球の試合も韓国との差を感じました。 何と言っても 「真剣さ」 が違います。 英語教育も負けてはなりませんね!

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2008年8月16日 (土)

チャレンジ・キッズ

以前 Spelling Bee の話をしましたが、この全米のスペリング大会がドキュメントになった映画があります。 それが、「チャレンジ・キッズ」 です。 1時間30分に渡る映画ですが、何と言ってもこの映画のすばらしさは、観た人しか分からないでしょう。 以下にネタばれありですが、語らせてください。 

主人公は8人のごく普通の子供たちですが、この8人の勉強量が本当に半端じゃありません。 24時間勉強しているのではないかと思うほど、すさまじいのです。 ある子は1日に7000~8000語を学習すると言っていました。 驚異的ですね! また、子供たちをバックアップする親御さんたちの教育熱もものすごい力を感じます。 親バカを通り越して、異常なくらいの親の愛というか、恐れまで感じてしまいます。 

大会のルールは簡単で、2日間に渡り、単語の発音を聞いてそのスペルを言うというものです。 「発音をもう1度言ってください」 とか、「語源を教えてください」、「私の発音で合っていますか?」 と言った質問をすることができます。 合っていたら何も鳴らないのですが、間違っていたらチャイムが鳴り、その瞬間に失格という、とてもむごいルールです。 ですから、もしかしたら順番によっては、知っている単語が出題されたかもしれないので、運も左右されます。 

しかし、そうはいっても出題される単語のレベルと言ったらものすごいものがあります。 私が知っている単語の試験で最も難しいのは、GREの試験ですが、そんな単語ではなくて本当に重箱の隅をつつくような英単語が次から次へと出題されます。 はっきり言って日本語訳も分からないような英単語なのですから、それはそれは、とんでもなく難しい単語なのでしょう。 

最終決戦はマンツーマンでの勝負になるのですが、テレビ中継も行われ、1925年から続く伝統ある大会なだけに、全米が注目するのです。 

皆さんがまだ観ていないならば、この映画を通して久しぶりに 「若いっていいなぁ~」 と思うのも良し。 また、「よし! 勉強がんばろう!」 と思うのも良し。 いずれにせよ、とても刺激になる映画です。 優勝者が誰になるのか? 予想しながら見るのも面白いですよ~ さて、栄えある優勝は誰の手にもたらされるのでしょうか???

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2008年8月13日 (水)

国家の威信

世の中はオリンピック一色という感じですが、連日連夜感動の連続ですね。 今回のオリンピックで思ったことをずらずらと・・・

まず感じたのは、どの種目も、お偉い方が決めるルールというものがとても影響するという感じがしました。 ○○連盟とか○○協会といった偉い人が集まるところで決まると思うのですが、それがそのスポーツだけでなく、選手やまたは見ている人、全てに影響を与える。 場合によってはルール改正によって金メダルをもらう人が変わってしまう。 もちろんその中でも本当に強い人は勝つのですが・・・

職業柄、私がオリンピックで感じたのは、こういったルールを決めるというのは、その人の人生だけでなく、国家そのものに影響を与えているということです。 今回の場合は、特に柔道でその点を強く感じました。 なぜ職業柄と言ったかというと、まさに 「教育」 というものは、その国家全てを変える力があるという意味でです。

翻って、日本の英語教育はどうでしょうか? TOEFLの結果の資料を見たのですが、OUTPUTの領域に関しては、本当にお粗末そのものです。 参加国の中でも、ビリに近いという結果。 国によっては面白い結果が出ていて、OUTPUTの方が高い点数を取っている国もあるのです。 これは、その国が、識字率は高くないけれども、英語を話したりするのに臆することがないことを意味しています。 日本の場合は予想通りといったところでしょう。 今の形の教育環境が続く限り、そう簡単に英語教育が変わるとは思いません。

生徒の勉強する意識改革、教育環境の問題、4技能の中でもOUTPUTを意識する授業、4技能を統合した授業、試験制度改革、フィンランドメソッドの成功に見られるような語学教育改革・・・

考えられるだけでも改革していく点は色々ありすぎて、本当に日本は大変ですよね~ 
それでも、教師としては、「できるようになる苦労そのものに面白さがある」 ことを生徒にどれだけ教えられるかが鍵だと思っています。 オリンピックを見ている人も、本当に見たいのは試合の勝敗ではなくて、人が一生懸命に努力している姿そのものではないでしょうか? 

試験を中心に、教育は国家の威信をかけた大事業です。 日本だけでなく世界にもちろん目を向けてよく観察していかなければなりませんね! なにせ英語教育のオリンピックが今、仮にあったとしたならば、日本は大敗(退廃?)なのですから・・・



 

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2008年8月 2日 (土)

Spelling Bee

いきなりですが、次のスペルの意味が分かりますか?

  ① appoggiatura
  ② autochthonous
  ③ pococurante

英語が相当自信がある人でもおそらく分からないと思います。 これは、アメリカで行われている9歳から15歳までを対象とした、スペリングコンテスト(Spelling Bee)での決勝戦の問題です。 ①が2005年、②が2004年、③が2003年の問題です。 優勝賞金は300万円! 言わば日本で言う漢字コンテストみたいなものでしょうか? しかしおそろしく難しいですよね。 全く分かりません。 

歴代の決勝の問題を調べてみるととても面白い単語が出てきます。 「チワワ」 だったり 「神風」 だったり、半世紀前には今では当たり前の単語になってしまった、「セラピー」や「コンドミニアム」 なんかも登場しています。 なんか時代を感じさせますよね。 ここに出てくる単語が未来においては当たり前に使われていることも十分ありえるのです。 

以下に一応リンクを貼っておきますので、興味のある方は覗いてみてください。 

  「Spelling Bee」 

こういった知識系のクイズは読んでいてとても面白いのですが、年を重ねるごとに、だんだん興味が薄れていく気がします。 反面、思考力だったり、考える力を試す問題しか興味が行かなくなります。 それに対して少し虚しさを感じるのですが、「若さ」 って本当にすばらしいですよね! 皆さんも若い内に、できる限りいろんな経験をして知識を増やすと共に、考える力=思考力を養って欲しいと思います。

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2008年7月26日 (土)

最年少記録

ネットサーフィンをしていると色々な情報に出会うのですが、たまたま最年少記録という記事の中で、英検合格の最年少記録というものに出くわしました。 なんといってもびっくりなのは、5歳で、英検2級に受かったという記事です。 

5歳で、高校卒業レベルの英語力を保持しているという記録はこれから破られることはあるのでしょうか? それはともかく、幼児教育について色々と研究してみる価値はまだまだありそうですね。 受かった方の母親は特別英語教育にくわしいということでもないようです。 勉強の仕方は英会話学校のような機関で外国人と話すという形だったそうです。 それにしても、臨海期の教育として、外国人と話す機会を多くして勉強すればこのようなレベルの子もこれからどんどん現れてくるかもしれません。 

それにしてもすごいのは、英語力というよりも、鉛筆をしっかり握って書くという能力。 席についてじっとして集中する能力。 2次試験の面接で対人とコミュニケーションする能力。 当たり前と言えば当たり前ですが、わずか5歳でこれらの英語以外の能力をマスターしたということが、その子のこれからの長い人生の大きな宝物だと私は思うのです。 

小学校からの英語教育必修がこれから始まりますが、文部科学省は実は大きく世間の考え方から遅れていて、もしかしたら語学の最先端の研究分野は、今や幼児教育なのかもしれません。 ともかく、これからますます幼児教育における英語の教え方の研究がなされ、幼稚園での英語の必修も当たり前になるかもしれません。 英検3級は中学校までの取得を目標にしていますが、これからは小学校で取得が当たり前、というようにレベルアップしていたら、未来の英語教育は大成功ですね! 

私も子を持つ父親として、ぜひ幼児期~小学校の英語教育の研究が盛んに行われることを願っています。 

 

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2008年7月25日 (金)

世界の大学ランキング

イギリスのタイムズ誌が毎年秋に発表している世界大学ランキングをご存知でしょうか? これによると、日本でNO1と称されている東京大学は2007年度では、17位となっています。 平均ランクでは16位となっているので、相も変わらずと言ったところでしょう。

ただし、このランキングは色々なメディアで取り上げられている通り、いまいち信憑性に欠けるとのことです。 1位はここのところずっとアメリカのハーバード大学なのですが、このランキングというのは何を基準に何を測っているのか? 本当に疑問ですよね? 一応リンクを貼っておきます。 ウィキペディアですが・・・

  「The Times Higher Education Supplement

日本人はランキングに弱いと思います。 TVを見ていてもランキングランキング・・・・・・ おそらくこの原因はアイデンティティの欠如のみならず、日本人全体が自分に自信がない、もしくは、古くからの伝統と言っても良いのではないでしょうか? 西洋の文化の模倣に始まったわけですから、仕方がないと言えばそれまでなのですが・・・

もちろん高いレベルの教養を求めていくのは必要不可欠だと思います。 ただ、その途中で、自分が誰か分からなくなったり、存在する意義を忘れてしまったり・・・ それでは意味がないと私は思います。 大学受験の指導をしていても、生徒に多いのが自分が何をしたいのか?明確な目標が見つからない子が多いと思います。 その傾向はさらに年々強まっているのではないでしょうか? 

英語の勉強でも同じことが言えます。 私の仕事は英語を教えることですが、英語を通じていったいどんな人間性が磨かれるのか? それがとても重要なことです。 あくまでも言葉は手段なのですから・・・ 英語の勉強や大学に受かることを目標にするのはいいことですが、その壁を乗り越えた先の高い次元での人格の形成を最終目標にしてほしい。 そうすれば、ランキングに振り回されることなく、自分の存在意義を認めることができるでしょう。 

試験についての徒然話を前回しましたが、私のしてほしい英語の勉強は、「ネィティブに近づく」 ということです。 そして英語を通じて新しい世界が見えるようになって欲しい。 新しい世界とは、主体的に学ぶことができる自分の存在、幅広い教養、他者の立場に立てる豊かな人間性等々・・・ 「生きる力」 の全てが含まれています。 

そのためには4技能を基に資格試験では追いつけない点を、事細かく説明しました。 資格に受かっても、英語が使えないのでは意味がありません。 また、東大の問題を推奨しましたがその理由は、例えば英語が帰国子女のようにペラペラ話せても、思考力が備わっていなければ途中の人生で息切れしてしまうからです。 

英語の勉強を自分の人生の中でどう位置づけるのか? これを常に考えて、勉強して欲しいと思います。 ただ、英語を話せるとかっこいいからとか、そんな稚拙な理由の勉強ではそこまでの人間にしかなれないと私は考えています。 

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2008年7月12日 (土)

堀川の奇跡に思う

堀川高校と言えば知らない人はいないぐらいに奇跡を起こした学校として有名ですが、私はこのニュースが飛び交った時、なぜそんなことが可能なんだろう? と秘密を探りたいといつも思っていました。 数年前に、荒瀬校長先生が本をお書きになったので、すぐに飛びついてむさぼるように読んでみました。 そして、いろいろなことがこの 「秘密」 の原因であると分かってきたのです。 次の本です。

  

  「奇跡と呼ばれた学校」 (朝日新書) by 荒瀬 克己

一応知らない人のために、堀川高校について述べておきますが、京都にある市立高校で、それまで国公立大学合格者数が数人だったのに、次の年に100人以上合格させた実績を誇る高校です。 当時は 「堀川の奇跡」 と呼ばれ、多くのマスコミで取り上げられました。 以来偏差値も70以上を保っている優秀な学校です。 

一応、本からの抜粋ですが、まとめると、堀川の奇跡の秘密は次のようになります。

教育理念
文部科学省の述べる 「生きる力」 がある人を養成する

学校のしくみ
専門学科である探求科の設置(教育課程を学校独自の設定)
入試 (通学区の排除、中学校への訪問)
環境整備 (情報システムの運用、校内LANの構築)
生徒指導 (校則の見直し)

学習
校内研修の充実(開かれた授業の実施)
本能館の設置(生徒が自由に研究できる場所)
生徒の海外研修の立案

行事
教育研究大会
SSH(高度な実験機器の導入、大学院生の講義)
京都賞受賞者の特別授業
文化祭を盛り上げる

以上の様なポイントになります。 ご覧の通り、思った以上に非常にシンプルなものばかりです。 荒瀬氏も述べているのですが、「当たり前か当たり前じゃないか」 で判断することがとても大切だということです。 また、何か問題があった時は関係者全員が集まり、責任の所在を確実にするという教職員間の連携も取れていたのでしょう。 

私は下線を引いた部分が最も大切だと思っています。 まず、この堀川高校の目玉である、探求科ですが、普通科と違って学校独自の設定科目を設けることができます。 また、通学区を排除して、多くの地域から生徒を呼び集めることができるのです。 

開かれた授業はどこの学校でも徐々に実践されてきていますが、悪い点や良い点を教員同士が真剣に話し合う機会はなかなかないと思います。 いつも周囲の目にさらされていて、プレッシャーを感じている状態とまでいきませんが、授業の切磋琢磨は非常に学校にとって重要なポイントだと思います。

教員同士がこのような連携が取れて、「生きる力」 を育成する1つの目標へと向かうことはなかなか公立学校では難しいと思います。 その原因としては、公務員のしくみなのですが、「共同体化」 が挙げられます。 なぜ共同体化するとダメなのかその理由は以下の通りです。

① 年功序列なので、人事が不適材不適所となる
② 情報の内部秘匿が起こる
③ 平等の考え方なので、集中が不可能

堀川高校はこのしくみをうまく打破しています。 ③に関しては、通学区を排除して自由に生徒を集められるようにし、探究科を設置して学校の独自性を生かして特定分野への集中を可能にしました。 生徒も自由に研究が出来、高校生なのに、まるで大学並みの授業が行えるようになっています。 ②に関しては授業や情報を公開して、成功したと言っても良いでしょう。 成功するしくみ作りに邁進したのです。 

ただ、①の年功序列や不適材不適所はどうしても変えられません。 そこで荒瀬氏は、「堀川は誰が教員になっても大丈夫な仕組みを作った」 と述べています。 すばらしい考え方だと思います。 どうしても変えられない弱点を補う言葉かもしれませんが、それを打ち砕いた荒瀬氏は組織のトップとしての 「言葉や雰囲気の指導」 に長けていたのでしょう。 本を読むとその人柄に敬服の思いを感じずにはいられません。 頭が下がる思いがします。 

さて、色々述べてきましたが、学校が良い方向に向かうには、教師だけでなく保護者の方や地域社会の誰もがこんなことを、頭の隅にでも置いておかねばならないことだと思うので、私としてはこれからも多くの成功例についてその原因を探っていきたいと思っています。 そしてできる限りですが、もっと改良してより良いものにしていきたいですよね!

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2008年7月 5日 (土)

全国高校生ディベート大会

第1回  「Japan should make English its second official language.」
第2回  「All elementary and secondary schools in Japan should have classes on Saturdays.」
第3回  「Japan should lower the age of adulthood to 18」

以上が、全国高校生ディベート大会の議題です。 これはGTEC for STUDENTS(株式会社ベネッセコーポレーション)が共催で2年前から始められた大会です。 私は見に行ったことはまだないのですが、今年は必ず見学に行こうと思っています。 ちなみに優勝チームには、世界高校生ディベート大会への切符が待っています。

なんだか聞いているだけでワクワクしますね。 こういうイベントは私は大好きです。 興味のある方は、次のホームページでその試合の様子を見ることができるのでご覧下さい。

   「第1回ディベート大会の様子

それにしても、高校生の元気はつらつとした若さを感じるのは本当にすばらしいことでして、英語の教師としては、甲子園の死闘を見ているような気分になります。 関心というより感動しました。 もっと自分の授業をがんばらないといけないなぁ~とやる気が出てきます。 

ディベートという英語の勉強方法は、「Speaking の勉強方法」 で述べたように、究極の勉強方法だと私は思っています。 なぜなら、参加者たちが議論を深めていく中で、論理的思考力や表現力を鍛えていくからです。 そのための手段として、ディベートがとても効果的だからです。 大切なのは勝ち負けではなく、議論をすることそのものと言っていいでしょう

一般的に①立論 ②アタック ③ディフェンス ④総括の4パートに分かれています。 なんといっても試合の醍醐味は、②から③の部分でしょう。 否定側からの攻撃をどう肯定側が受け止めてディフェンスするか? ここの部分は否定側が有利になるところ(ネガティブブロックと呼ばれています)なので、一番盛り上がるところです。 

また、私がディベートを最も究極の勉強方法に位置づけている理由の1つに、

  

肯定側になるか否定側になるかは分からない    

が挙げられます。 つまり、自分の意見ではなく、他者の立場に立って、その場で価値観を変えなければならない。 肯定側・否定側どちらの意見も携えて、試合に挑まなければならない点が非常に重要なのです。 なぜかと言うと、自分の考えが正しいと一方的に決めつけるのではなく、両者の立場に立って、お互いを尊重して勝負することができるからです。 これは人間関係に重要な、Win-Win の関係と似ています。 お互いが満足するような取引をしていく、そうでなければ No deal (取引しない) のが懸命である。 という考え方です。 

人はエゴに走ってしまって、全体的に良くなるためにはどうしたらいいだろう? という考えを忘れてしまいます。 私ももちろんそうです。 みんなが勝者になり、みんなが満足する意見の一致とはどうあるべきか? 冷静に常にそう考えられるよう、普段から心がけたいものですね。 

ちなみに、私は最近ある会議の議長を務めましたが、なかなか意見がまとまらず、長時間にも及びました。 なぜ、意見がまとまらなかったかと言うと、個人がエゴ(個人の欲望)を押し通し、好き勝手な意見を述べる状態だったからだと思います。 その中で、本当にみんなのためになる共通意見はどうあるべきか? を冷静に私は考え抜きました。 Win-Win の関係を知らなかったり、高校生のディベートを見ていなければ、問題は解決できなかったと思います。 

ディベートはそんな他者との信頼関係を築き、お互いを尊重する立場を実践的に味わうことができます。 いつか必ず私も授業で取り入れていこうと思っています。 自分の高校から、世界大会に連れて行きたいですね!

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2008年7月 4日 (金)

コーパス!

コーパスという言葉をご存知でしょうか? corpus というスペルです。 辞書を引くと、「語彙索引など。 言語研究のための資料。」 と載っています。 イメージは大辞典みたいな感じなのですが、このコーパスを用いて、よく使われる言葉を覚えよう! という研究をしている方がいらっしゃいます。 投野由紀夫氏です。 代表的な著作を紹介しましょう。

 「NHK 100語でスタート! 英会話~アメリカ編」 

  「NHK 100語でスタート!英会話コーパス練習長パーフェクト

                     2冊とも by 投野 由紀夫

とても素晴らしい本だと思います。 普通のネィティブがどんな表現を多く使っているのかがよく分かります。 例えば単純な have 動詞にしてみても、その使い方で後ろにどのような単語をよく用いるのかがパターン例として載っているのです。 

私は個人的に、中学生にぴったりの教材だと思いました。 また、英文法の中心的存在である、動詞に着目していることも大きなポイントです。 それも簡単な have や get などを中心に取り上げています。 

もちろん悪い点もあります。 やはり文型を理論的に学ぶわけではないので、抽象的思考が育ちません。 どんな英文でも読めるとか、自分で英文を作り出せる状態になるには無理があります。 一番大切な、英語で自分の意思で4技能を使いこなせることができないということです。 つまり、文法をしっかりと学ぶ必要があるということです。 これは私の言う英語の基礎・基本の内の、「英単語の理解」 だけしか取り上げていません

私は個人的には、このコーパスと、前に紹介した長崎 玄弥氏の連想法やスピードを重視するやり方をミックスした単語集が一番いいのではないかと思います。 have の使われ方を羅列するのではなくて、動詞はばらばらでいいから、連想的になるようにコーパスを作り直せばより覚えやすく、最短距離の単語集ができるのではないでしょうか? 知識が階層化され、脳に吸収されやすくなります。 これは研究してみる価値があると思います。 ものすごい労力が必要とされますが・・・

ちなみに、この方の講演を聞いたことがあるのですが、話しも面白く、とてもためになりました。 前置詞で一番使われているのは~ というように、コーパスを用いてとても参考になる話をされていました。 英語の教師としてとても興味深ったのを覚えています。 また、NHKの作品も素晴らしい出来で、企画力も感じられます。(投野氏が全て監修しているわけではないと思いますが)

それはともかく、このコーパスでよく使われる表現から覚えていくというやり方はとても実践的であり、私は賛成です。 投野氏は他にもたくさんの著作を出しているので、一通り見てみるとよいと思います。 

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2008年7月 3日 (木)

斎藤兆史氏

斎藤兆史(さいとうよしふみ)氏は、私の尊敬する英語の達人の1人です。 以下に代表的な著作を紹介します。

  「英語達人列伝」 (中公新書) 
  「英語達人塾極めるための独習法指南」 (中公新書) 

どちらもお勧めです。 英語学習者ならば一度は読んでいただきたいと思います。 英語達人列伝の方は、最初に登場する新渡戸稲造の英文を読んだだけで、おそらく目が丸くなると思います。 (和訳はあまりうまいとは言えませんが・・・) 一読で意味が分かるならば相当英語を極めていると言って良いでしょう。 試してみてください。

英語達人塾極めるための独習法指南の方は、私が述べている基礎・基本が重要であることをこれでもか!というくらいに教えてくれます。 そういう意味で、私はすばらしい英語の達人だと思います。 本物です。 

ちなみに、前に講演を聞いたことがあるのですが、やはり本と同じことを言っていました。 その時、上記の2冊を読んでいた私は、改めて氏の日本の英語教育を本当に心配しているんだなぁ~という心意気を感じた記憶があります。 

ただ、残念なことに、英語をそこまで本格的に極めるという方向ではなく、ちょっと話せればいいとか、~日間でマスターできるとかいう方向に英語教育が向かっているのは、教師として、悲しいと感じています。 いろんな技術が進歩して昔よりも確かに身近に英語を使えるように日本人が成長したのは確かだと思うのですが、簡単な日常会話というレベルではなくて、もっと達人のレベルを目指す人が多くでてきてもいいのでは?と私は思っています。

残念なことに達人には程遠い私ですが、そういう気持ちだけは持っておこうと思っています。 皆さんも、自分を奮い立たせるという意味で、上記の本を手に取って読んでみてください。 きっとまた、自分の英語に対する考え方が一歩成長することを約束します。 



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2008年7月 1日 (火)

音読の神様

「音読の神様」 というのは私が勝手に名づけたのですが、音読しまくることによって英語を極めた方をご紹介したいと思います。

  国弘 正雄氏 です。 代表的な著作も紹介したいと思います。

  「国弘流英語の話しかた」 (たちばな出版) by 国弘 正雄

国弘氏は、只管朗読と言って、英語は音読することによって身につくものだと説いています。 同時通訳の神様であり、その英語力は達人の域でしょう。 以前、講演を聞いたことがあるのですが、その迫力はすさまじかった記憶があります。 

ただ、残念なことに、私は英語を無我夢中で話し、結局気がついたら暗記していたという勉強方法も好きなのですが、ちょっと 「古い」 かな? と思ってしまいます。 勘違いしてほしくないのは、この勉強方法を否定しているわけではありません。 音読しまくる前に、文法的に英語の構造を深く知り、「なぜその訳になるのか?」 を論理的に理解しない限り、大きな進歩は望めない、もしくは、おそろしい程の多読や多聴をしなければならないと言いたいのです。

英語のしくみを理解していれば、多読や多聴をしたとしても効果的です。 国弘氏が英語を極めたのは、後者のおそろしい程の多読や多聴であって、英語のしくみを理解すればもっと早く身につけることができると、私は思います。 

それにしても、この本はとても面白いと思います。 英語に携わっている方なら、読んで損はないでしょう。 達人の英語に対する心構えを、ぜひ皆さんも味わって自分の勉強に役立てて欲しいと思います。

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2008年6月28日 (土)

単語の鬼 長崎玄弥

皆さんは単語をどうやって覚えていますか? 英語の学習の中で単語の暗記ほど苦痛で、辛いものはないでしょう。 私もこれには相当苦労しました。 今日紹介するのは、単語の鬼である、長崎 玄弥氏です。 間違いなく英語の達人であり、その道で知らない人はいないと思います。 その記憶している単語の量は15万語と言われています。 アルクのヒアリングマラソンの監修を務めたこともあります。

著作の中で私のお勧めは、

   「青版・奇跡の英単語」 (祥伝社) by 長崎 玄弥

です。 私はこの本に高校生の時に出会いました。 と言っても私が勉強したのはもう1つ赤版の方です。 英語がものすごく得意な先輩に勧められたからでした。 その先輩は上智大学の外国語学部に進学したのですが・・・とても優秀な先輩でした。 

15万語は単語を記憶しているという氏ですが、杉田 敏氏の 「英語の達人」 の本の中で、長崎氏は次のように語っています。 

杉田氏の 「どうして英語ができるようになったとお考えですか?」 の問いに、長崎氏は、「自分がそうなるように仕向けた」 と答えています。 つまり、自分が英語ができる人間に自ら作り上げたということであり、強制的に自分を痛めつけ、勉強させたからということでしょう。

さて、本の方ですが、今ではなかなか手に入らなく、本屋でも置いてないかもしれませんが、この方の単語の覚え方は今考え直しても、とても理にかなっているものです。 

長崎氏の単語の覚え方のポイントは以下の2つです。

① 1語1秒で訳が出てくるようにする。
② 連想によって、似たような言葉を覚えていく。

①は、時間制限することで、脳に負荷をかける、分からないものを分かるようにするという勉強の本質であり、②は知識を階層化して、まとめていくと分かりやすくなるという点で非常に効率的です。 連想法は今注目されている 「フィンランドメソッド」 でも使われています。 「フィンランドメソッド」 については、後述するとして、私が 「勉強方法のまとめ」 で述べたことと全く同じことを、単語の暗記にも適用してみなさい、ということを長崎氏は述べているのです。 

私自身この方法を知ってから、単語の暗記がとてもスムーズに行きました。 自然と脳に負荷をかけることを学んでいったのだと思います。 現代は私が受験勉強したころよりも、英語が巷にあふれています。 ですから、私よりも小さな頃から英語に触れる機会が多いと思いますので、単語の暗記について言えば、その点、楽になっていると言えるでしょう。

もう古い本ですが、英語教育に携わっている方ならば、読んでみて損はないと思います。 ぜひ昔の人のそのすさまじい熱意に触れて、英語に向き合う姿勢を改めてみてはいかがでしょうか? ちなみに、前述した 「英語の達人」 もお勧めですよ~

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元祖英文解釈教室

日本の英語は外国語の書物を翻訳することから始まりました。 それはそれは大変な苦労だったと思います。 今でこそ英文法のしくみはとても簡単に理解することができますが、昔の人は多大なる苦労をして、英文を理解しようと努めてきたのでしょう。

前置きはその辺で、さて、ここに一冊の本を紹介したいと思います。

    「英文解釈教室」 (研究社) by 伊藤 和夫

改訂され続けて何年が経つのでしょうか? 30代の方で知らない人はいないと思います。 受験地獄を味わい、第二次ベビーブーム世代ならば、特にそうだと思います。 私がこの本に出会ったのは高校生の時なので、もう20年ぐらい昔になるのですが、今読み返してみても、この方は真剣に英語教育の未来を考えていたんだなぁ~ と尊敬せざるをえません。 敬服します。

正直言って、私は高校生の時、この本の述べたいことが全く分からなく、挫折した記憶があります。 ですが、英語が分かってから改めて読み返した時、「なぜ、この本を理解できなかったんだろう? あの高校生の時、この本が理解できていたらなぁ~」 と後悔の念を感じないわけにはいかないのです。

伊藤 和夫先生は、英文のしくみを理解すれば、メカニカルに和訳が出てくるものであり、且つ英文法を用いれば、それは自ずと無意識に英語が理解できるんだよ! と呼びかけたかったに違いありません。 その文章からその気迫が伝わってきます。 この本の序文にある、「誰でも呼吸することはできるが、呼吸のしくみを説明できるものは少ない」 という言葉が私は大好きです。 

ただ、残念なことに、私が挫折したように、分かりやすさから述べると 「???」 でしょう。 万人が理解できる書物ではありません。 もし、この方が研究者ではなく、万人に伝える、広めることができる力を備えていたらと思うと、英語教育もだいぶ様変わりしていたのでは?と私は思うのです。 ただ、研究者の道を歩んだからこそ、このような当時としては画期的な書物が生まれたわけですから、それはそれでいいのでしょう。 

ちなみに、私が尊敬する富田先生は、伊藤和夫先生に習ったそうです。 「英語の基礎・基本を全ての生徒に理解してもらいたい」 という伊藤先生の教師としての強烈な思いは、しっかりと次の世代に受け継がれていると言って良いでしょう。 とにかく30年以上前に、これほどまで気迫のこもった書物を書く人がいたということ、そして教師としてはなく、人としてのその誠意にただただ脱帽です。 英語を勉強している人、その道に携わっている方なら一度は本屋で手にとって頂きたいと思います。 

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なまり

日本語で属に言う、「なまり」 には主に2種類あります。 

1つは方言。 大阪弁に代表される地方独特の言葉です。 「知らない」 を 「しんない」 と言うのもこれにあたります。 

もう1つはアクセント。 例えば 「かう」 を 「か」 にアクセントをつけると、「飼う」、「う」 にアクセントをつけると 「買う」 になります。 

これを英語の 強弱アクセント」 に対して日本語の 「高低アクセント と言語学では呼びますが、日本では地方によって平板的(あまり高低の差がないこと、北関東や九州地方に見られる)な場合があり、誤解をまねきます。 かえって大阪のように独特なほうが言葉は理解されやすいと言えます。 

例えば 「山」 は標準語では 「ま」 にアクセントですが、関西では 「や」 にアクセントがあります。 試しに 「山に登ったら疲れたわ」 を 「や」 にアクセントをおいて言ってみてください。 

ほら! 意識すると、関西弁も本格的になりますよね。 ちなみに、「アクセント」 は 「ストレス」 と言うのが正しい英語です。 

 

 


 

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2008年6月25日 (水)

ヘレン・ケラー

生まれつき目も見えず、耳も聞こえず、しゃべることもできない。 つまり、暗黒の世界で生まれてきた人でとても有名な人物がいます。 ヘレンケラーです。 ヘレンケラーが暗黒の世界から脱出できた理由は、物と言葉が結びついたからでした。 サリバン先生が一生懸命に教えたからです。 サリバン先生は水をヘレンケラーの手の平に流しながら、手に 「Water」 とスペルを書き綴りました。 流れてくるこの冷たい物体=水 という言葉なんだ! と分かったときのヘレンケラーの感動はとても我々では想像できないものだったに違いありません。 (私が昔、教科書で読んだ話なので真相はくわしくありませんが・・・)

皆さんが当たり前だと感じている能力は、実はものすごい能力なのです。 ちなみに英語では、identify (アイデンティファイ)といって、意味は 「そのものがそのものだと分かる、認識する」 という訳語を当てます。 現在、コンピュータで様々な認証システムが開発されています。 人間の目の虹彩(iris) や、指紋(finger print)、におい(odor) までもが研究の対象になっています。 ですが、実はコンピュータが不得意なのはこの identify することだと言われています。 ものすごいコンピュータでも、動いている人を認識するには、相当時間がかかるそうです。 

周りを見渡してみてください。 何かが見えて、それが何だか分かりますよね。 皆さんが持っている 「そのものがそのものだと分かる、認識する能力」 は、ものすごい能力だと今一度感じてみてはどうでしょうか?

ちなみに、英語で、identity (アイデンティティ) という言葉がありますが、正確に意味が答えられますか? これは 「自分が何者か?という問いに対する答え」 です。 現代人はアイデンティティを失いつつあると言えば、

     「自分が誰だか分からなくなっている」 という意味です。

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2008年6月23日 (月)

生成文法

実は全ての言語に共通する普遍文法というものが存在します。 もちろん仮説なのですが、この普遍文法が生まれつき人間の頭の中に備わっているから赤ちゃんは言葉を習得していけると考えられています。 チョムスキー(マサチューセッツ工科大学教授) という方がこれを 「生成文法」 として提唱しました。 英語と日本語がこれだけ違うのに、人間の話す全ての言語に共通の法則があるなんて聞くと 「本当なの?」 と思うかもしれませんが、もっと言語についてくわしくなりたいと思った人は大学で 「言語学」 や 「英語学」 の講義を受けて勉強してください。

ちなみに、私も少しだけですが勉強しました。 その中でもお勧めの本を紹介します。

   「生成文法がわかる本」 (研究社) by 町田 健

町田 健さんは以前 「世界一の言語学者」 で紹介しました。 もちろん生成文法にもくわしく、誰にでもわかりやすく解説してくれます。 この本でもっと言葉について興味を持つようになるでしょう。 ちなみに、あくまでも仮説ですので、言語学者の中では、例えば認知言語学者からは、生成文法は批判されています。

しかし、この生成文法は一言で言うと、「面白い!」 につきます。 高校までにしっかり5文型を習得し、一般的に英語が読めるようになってから、このように統語論という人間の普遍文法を専門的に勉強する。 ますます言語に対する理解が深まっていき、

  

  言葉を勉強してきて本当に良かった!!! 

と思う瞬間を皆さんも味わって欲しいと思います。






 

 

 

 

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2008年6月19日 (木)

アホな実験

エジプトの王、プサメティコスや神聖ローマ皇帝フリードリヒ二世は 
「人類最初の言葉は何か?」 を突き止めようとしました。
さて、ここで問題です。 どんな実験をしたでしょう? 

この実験はとてもよく知られている実験でして、正解は、

「生まれたばかりの赤ん坊を隔離して、決して言葉を聞かせないようにし、その子が初めて話した言葉を人類最初の言葉とした」 です。

(ちなみにその赤ん坊が話した言葉は 「ベコス」。 フリュギア語で、「パン」 という意味だそうです)

アホですよね! 昔の王様は何てかわいそうなことをするのだろう・・・ (涙)   
子は宝ですよ!  

  

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大西泰斗教授

大西泰斗(おおにし ひろと)教授の講義があったので拝聴させていただきました。私は講義を聞くのは苦手なのですが、NHKで見たことあったのと、なんと言っても10年ぐらい前に 「これは新しい!」 と思った本の著者でもあるからです。 私はその時、塾の講師をしていまして、友達の英語の先生と大西教授の本について議論したのをうっすらと覚えています。

とにかくパワフルな教授でとても若々しく、一生懸命な感じがしました。 伝えようとしているポイントもずれてはいません。 大西教授の教授法のポイントは以下の2つです。

①英単語のイメージ化を図り、コア(中心)の意味を教える
②英文法(5文型)のイメージ化を図り、難しい公式化を避ける

すなわち、5文型の論理を S=C だよというように 「イコール」 の言葉を使わないで、ネィティブが考えている言葉を伝える時の感情というものを重視して教えた方がいいというのが、大西教授の考え方です。 例えば I am happy. ならば、普通は be 動詞がイコールの意味で・・・ と教えていくと思うのですが、大西教授は 「I  と happy は同じもので、be 動詞に意味はほとんどない。 だからイントネーションも be 動詞は弱く、I と happy は強く発音する」 と教えていくのです。 ネィティブが be 動詞に特に意味はないと感じているという 「言葉の裏にある感情を生徒に教えることが重要」 ということです。

私はこの教え方には賛否両論なのですが、まず良い点を一言で述べると、

       イメージ化した方が分かりやすい。 

難しい公式を覚えなくてすむので、生徒がとっつきやすい。 これに尽きると思うのです。 ホーキング博士が 「著作の中に公式が1つ増えるたびに本の売り上げが落ちる」 と言っています。 現代の子供達には、最初の入り口として、このような感情的、イメージ的アプローチは、効果的だろうなぁと、私は素直に感じました。 

悪い点も述べさせていただきます。 
悪い点は、最終的に英語について生徒が 

         「完全に自立できない」
 

ということです。 イメージには限界があります。 それは主観的であること。 漠然としていること。 はっきりしないということです。 確かにネィティブの話す時の裏の感情や考え方は大切ですが、言葉を母国語のように無尽蔵に操るところに達するには、公式的に5文型の理解というものが必要不可欠です。 

講義の中で、Let me tell you in plain simple English that even a baby could understand that I am not interested in you. (いいですか。 赤ちゃんがわかる簡単なことばで言うけれど、あたしはあんたに一切興味なんてありませんから) 

という英文を先生方に15秒くらいで暗誦させるのですが、私は一読ですぐに暗誦できました。 別に自慢しているのではなく、なぜ私がすぐに暗誦できるかと言うと、「tell は Oⅱ に that 節 が来て第4文型を形成する。 特に Oⅱ に that 節が来るのが tell の重要なポイントであること」 という動詞の使い方をマスターしているからに他なりません。 that が2回出てきますが、最初の関係代名詞の that と2つ目の名詞節を作る that の区別も完璧に理解しています。 また、通訳の訓練でやったリプロダクションを練習したからでもあります。 

ここで言えることは、最後はしっかりとしたメカニカルなアプローチを学ばない限り、自由に英語を駆使できるレベルには達しないということです。 そして、その使い方の訓練(例えばシャドウイングとかリプロダクション等)を効果的に行うということに、英語の勉強方法は尽きると思うのです。 

だからと言って、まず生徒が文法にとっつきやすくしなければ教師としては失格ですので、大西先生のアプローチはとても画期的なことだと思います。 そんなことは大西先生も知っていて、わざと新しいアプローチをとっている点が、やはりこの方が教授にまで登りつめていった理由なのでしょう。 こんなことを考えながら講義を聞いていたのですが、最後に私が読んだ本でお薦めを2冊、紹介したいと思います。

     「ネィティブスピーカーの英文法」 by 大西 泰斗  
     「英文法をこわす」 by 大西 泰斗

もう古いのですが、どちらも良書だと思います。 教師の方で英文法で新しいアプローチを知ってみたい方がいらっしゃったら、一読してみてください。 

 

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大嫌いな言葉

私が英語教師として大嫌いな言葉を紹介します。 それはずばり、

     

「受験英語」 

この言葉は、私が受験生の頃からもうすでに世の中にあふれていたような気がします。 簡単に説明しますと、「文法や単語を覚えて、難しい読解問題を解いても英語をしゃべれるようにならないからよくない勉強だ!」 

こんな考え方を持っている人が使う言葉だと私は思っています。 もし今これを読んでいる皆さんがそう思われているのなら、はっきり言わせてください。 

     

「ただの負け惜しみです」

英語という言葉が自由に話せるようになるなるまでには、大変な努力が必要です。 そんな簡単に物事を極められるものではありません。 学校で勉強する 「英語」 という科目は、基本中の基本であり、単語や文法の習得は必要不可欠です。 私がここで述べているのは、単にHow are you?  や Thank you. を暗記して口ずさむのではなくて、英語を自由に駆使できるレベルのことです。 自分の力で、言いたいことを言えるようになるということです。

この 「受験英語」 という言葉を用いる方は、私が観察している限りではまず間違いなく、「英語ができない人」 の部類に属します。 自分が学校の英語をやっても話せるようにならなかった、単語や文法の暗記はつまらなかった、だからあの時の受験勉強は英語の勉強として 「意味がない」 という論理ではないでしょうか?

そういう考えを持っている人に言いたいのは、いつまでも批判していても前に進まないので、① 単語や文法の習得をしているのなら、次は OUTPUT を意識した勉強をしてみる ② 本当に自分は英語が分かっているのか再確認してみる という2つを推奨します。 

この2つを行うことで、英語が駆使できるようになり、「受験英語には意味があったんだなぁ~」 という心境の変化が起こるはずだと思います。 そして、「受験英語」 という言葉で英語を区別するのはおかしいという結論が出るはずです。 

     

英語は英語です。 
受験用の英語なんて世の中に存在する訳がありません。
     

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2008年6月15日 (日)

世界一の言語学者

まずは、クイズ。 

父,母,娘の三人がデパートへ行きました。 セーター売り場で三人が話した言葉はなんと,まったく同じ言葉だったそうです。その言葉とは? (答えはこのブログの一番下)

ソシュール(スイスの言語学者)という人は19C後半,このクイズの答えのように 「言葉と意味には何の関係もない」 という学説を世界で初めて提唱しました。 今では当たり前のことですが,誰もが気づかないことを最初に気づくことはやはりすごいことなのでしょう。 

はじめて何かを発見する人は、子供のような心を持ち、常に「なぜ?」を考えることで新しい考え方を提唱してきました。 常日頃から当たり前のことに対して疑問を持って生きていきたいですね。 

言語学についてお薦めの本を2冊、紹介しておきます。 とてもいい本ですよ。


    「言語学が好きになる本」(研究社) by 町田 健

    「言語学 第2版」(東京大学出版会) 
                 by 風間 喜代三,上野 善道,松村 一登

町田健教授はよくテレビにも出演しているので、ご存知の方は多いと思います。 言語学についてとてもくわしく教えてくれますので、興味をもたれた方はぜひ教授の本を手に取ることをお薦めします。 もっと言葉について勉強したくなるはずです。 

「言語学」 の方は、私が大学教授を目指そうかな? って思って東京大学大学院を受けようと思った時に、手に取った本です。 とても基礎的な内容ですが、基本にして極意という言葉を思い知らせてくれます。 

答え: 「あったかい」    

     父:(セーターが)「あったかい?」

     母:(セーターが)「あっ! 高い!」

     娘:(セーターが)「暖か~い!」

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2008年6月14日 (土)

Tongue twisters

日本語に早口言葉があるように、英語にも早口言葉が存在します。次のようなものが有名な早口言葉です。

 She sells seashells by the seashore.
  (彼女は海岸で貝殻を売っている)

 Peter Piper picked a peck of pickled peppers.
  (ピーター・パイパーは約9リットルの酢漬け唐辛子を選んだ)

 A big black bug bit a big black bear.
  
(大きな黒い虫が大きな黒い熊をかんだ)

 Cook cooked a cup of cold creamy custard.
  (クックは、カップ1杯の冷たいクリーム状のカスタードを焼いた)

以上のようなものが英語の早口言葉なのですが、どうでしょうか? 発音できますか?

日本人には難しいLRの発音を組み合わせたものだったり、kの発音の連続だったり様々な意図があります。 発音をしっかりと勉強しないと、日本人にはどうしてこれが早口言葉なの?と思うかもしれません。 

日本語の早口言葉は、濁音や似たような言葉を重ねて作られていますよね? 英語も日本語も似たような音をつなげて早口言葉が作られていることは共通点のようです。

それにしても、早口言葉の英文を日本語に訳してみるとすごい文章ですよね。 絶対にありえない状況の文章です。 

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回文

問題 次の文の特徴を述べなさい。

 
   「しんぶんし」 「たけやぶやけた」 「トマト」

 
正解 「前後どちらから読んでも同じ語句」

    いわゆる「回文」というもの。 


では、英語ではどうでしょうか? 次のようなものが有名です。


  Madam,I’m Adam 「奥様,私はアダムです」

   Was it  cat  saw? 

                「それ,僕が見た猫だったの」

   Step on no pets. 

                「ペットを入れないで下さい」

   radar         「レーダー」

 
やはり、英語にも回文は存在します。 英語では回文のことを「palindrome」(パリンドローム)と呼んでいます。ちなみに私は、文法で関係代名詞の省略を教える時に「
Was it a cat I saw? をよく使います。

関係代名詞の省略を教えた後に、「この文は何か特徴あるんだけど分かる人?」というように発問していくのです。 そして、生徒の興味・関心を深めるというパターンです。

ネットで調べると非常に長い回文を作っている人がいます。 興味のある人はぜひ調べてみてください。

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coffee break

このカテゴリーでは、私が英語について知っているちょっと面白い話や雑談を紹介していこうと思っています。 coffee break のつもりで、気軽に読んでいただけたらいいなと思います。 

さて、私は雑談が大好きでして授業中もよく雑談します。 与太話が好きなのでしょう。 なるべく豆知識に当たるものやためになる話、最近の話題等を授業では紹介しています。 授業で教えている英文の中の話題に関して Talk showすることが大好きでして、特に知的になればなるほど熱意を込めて話してしまいます。 英語を教えるよりもこの雑談の方が気合いが入ってたりして・・・

こういう雑談から英語に関して興味・関心が湧き、好きになることはとてもいいことだと思います。 年々勉強に関する意欲が低下する中で、これからますます教師は自分の懐の中に入れていかなければならないカテゴリーでしょう。

よくお笑い番組で自分のネタ帳を見てから話し始める芸人さんがいますが、教師の世界も自分のネタ帳持参で授業するのが当たり前になったりして・・・ ぜひ、そうならないように、けじめだけはつけて教えていきたいですよね。
 


   

 

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